吃音で障害者手帳は取得できる?
「吃音だけで障害者手帳は取得できるの?」という疑問
吃音のある方やご家族から、「障害者手帳は取得できますか?」という質問を受けることがあります。
吃音があるという理由だけで、必ず障害者手帳を取得できるわけではありません。
一方で、症状や生活への影響の程度、他の障害の有無などによっては、手帳の対象となる場合もあります。
そのため、一人ひとりの状況に応じて判断されます。
障害者手帳には3種類ある
日本の障害者手帳には、主に次の3種類があります。
- 身体障害者手帳
- 療育手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
それぞれ対象となる障害や認定基準が異なります。
吃音だけでは身体障害者手帳の対象になることは多くありません
身体障害者手帳には、「音声・言語機能障害」という区分があります。
しかし、この区分は、喉頭摘出後の発声障害や重度の音声・言語機能障害などが対象となることが多く、一般的な吃音だけで認定されるケースは多くありません。
精神障害者保健福祉手帳の対象となる場合もある
吃音そのものは精神疾患ではありません。
しかし、
- 強い不安
- 社会生活への大きな支障
- うつ病や不安症などの精神疾患を併発している
などの状況があり、精神疾患によって長期間にわたり日常生活や社会生活に制約が生じている場合には、精神障害者保健福祉手帳の対象となる可能性があります。
認定は吃音そのものではなく、精神疾患の状態や生活への影響を総合的に判断して行われます。
手帳の取得が目的ではありません
障害者手帳は、福祉サービスや各種支援を受けやすくするための制度です。
「手帳を取得すること」そのものが目的ではなく、困っている生活を支えることが目的です。
そのため、「手帳があるかどうか」だけではなく、
現在どのような困りごとがあり、どのような支援が必要なのかを考えることが大切です。
手帳がなくても利用できる支援もある
吃音があっても、障害者手帳を持っていない人は多くいます。
それでも、
- 言語聴覚士への相談
- 医療機関での支援
- 学校での配慮
- 職場での合理的配慮
- 当事者会や家族会
など、利用できる支援はたくさんあります。
「手帳がないから何も支援を受けられない」というわけではありません。
困っているときは専門家に相談しよう
「自分は手帳の対象になるのだろうか。」と迷った場合は、
- 主治医
- 言語聴覚士
- 自治体の障害福祉窓口
などに相談してみましょう。
現在の状況や生活上の困りごとを踏まえながら、利用できる制度や支援について一緒に考えてもらうことができます。
手帳を取得するかどうかは本人が決めること
障害者手帳を取得するかどうかは、本人の意思が大切です。
取得することで利用できる制度や支援が増える一方で、「今は必要ない。」と考える人もいます。
どちらが正しいということではなく、自分の生活や希望に合わせて選択することが大切です。
まとめ
一般的には、吃音だけで身体障害者手帳を取得できるケースは多くありません。
一方で、精神疾患を併発し、日常生活や社会生活に大きな支障がある場合には、精神障害者保健福祉手帳の対象となることがあります。
障害者手帳は支援を受けるための一つの制度ですが、手帳がなくても利用できる支援は数多くあります。
困りごとがある場合は、一人で悩まず、言語聴覚士や医療機関、自治体の相談窓口へ相談してみましょう。

