友達とのコミュニケーションで気をつけたいこと(吃音)

友達との関わりは子どもの成長にとって大切な経験です

学校生活では、授業だけでなく、友達との関わりも大きな意味を持ちます。

一緒に遊んだり、話をしたり、協力して活動したりする中で、子どもは少しずつ社会性を身につけていきます。

しかし、吃音のある子どもの中には、

「言葉が詰まったらどうしよう。」
「笑われるかもしれない。」

という不安から、自分から友達に話しかけることをためらう子どももいます。

そのため、周囲の大人は、友達とのコミュニケーションが安心してできるよう支えていくことが大切です。


吃音があっても友達はつくれる

保護者の中には、「吃音があると友達ができないのでは。」と心配される方もいます。

しかし、友達関係は話し方だけで決まるものではありません。

一緒に遊ぶことや助け合うこと、共通の趣味を楽しむことなど、子ども同士のつながりはさまざまです。

吃音があっても、安心できる友達と良い関係を築いている子どもはたくさんいます。


無理に話すことを勧めない

「もっと自分から話しかけなさい。」「頑張って友達をつくろう。」と励ましたくなることがあります。

もちろん、応援する気持ちは大切ですが、本人が強い不安を感じているときに無理をさせると、かえって話すことへの苦手意識が強くなることがあります。

子どもの気持ちに寄り添いながら、その子のペースを大切にしましょう。


話す以外の関わりも大切にする

友達との関係は、会話だけで築かれるものではありません。

例えば、

  • 一緒に遊ぶ
  • 絵を描く
  • スポーツをする
  • 工作をする
  • 掃除や係活動を協力して行う

など、言葉以外にも交流できる場面はたくさんあります。

話すことだけに目を向けず、子どもが得意なことや好きな活動を通して友達との関係を広げていくことも大切です。


からかいやまねには早めに対応する

小学生になると、友達の話し方をまねしたり、笑ったりすることがあります。

悪気がない場合もありますが、本人にとっては大きな傷つき体験になることがあります。

もし、からかいやまねがあった場合は、

  • 人の話し方を笑わないこと
  • 相手が嫌だと感じることはしないこと
  • 一人ひとり話し方には違いがあること

を、クラス全体に伝えていくことが大切です。

本人だけの問題として扱わず、安心して話せる環境をみんなでつくることが重要です。


友達に吃音を伝えるかどうかは本人の気持ちを尊重する

「友達に吃音のことを説明したほうがいいのかな。」と悩む保護者もいます。

吃音について伝えることで理解が得られる場合もありますが、必ず伝えなければならないわけではありません。

誰に、どのように伝えるかは、本人の気持ちや年齢を尊重しながら考えることが大切です。

周囲の大人だけで決めるのではなく、子どもの意思を大切にしましょう。


家庭では安心して話せる時間をつくる

学校で緊張している子どもは、家でも疲れを感じていることがあります。

そのようなときは、「今日は友達と遊べた?」「何か楽しかったことはあった?」

など、学校生活全体に目を向けながら、ゆっくり話を聞いてあげましょう。

話し方を気にするのではなく、子どもの気持ちに耳を傾けることが安心感につながります。


一人で悩みを抱え込ませない

子どもは、

「友達に笑われた。」
「話しかけられなかった。」

ということを、自分から話さない場合もあります。

普段から、「困ったことがあったら話していいんだよ。」という雰囲気をつくっておくことが大切です。

保護者や先生が子どもの変化に気付き、必要に応じて声をかけることで、小さな悩みのうちに対応できることもあります。


学校と連携して見守る

友達との関わりは、家庭だけでは分からないことも多くあります。

学校では、

  • 一人で過ごすことが増えていないか
  • からかわれていないか
  • グループ活動に参加できているか
  • 楽しく遊べているか

などを先生と共有しながら見守ることが大切です。

必要に応じて、学校や言語聴覚士などの専門家と相談しながら支援を考えていきましょう。


子どもの「できていること」に目を向ける

吃音があると、「今日はどもったかな。」ということばかりに目が向いてしまいがちです。

しかし、

  • 友達と一緒に遊べた
  • 自分から挨拶できた
  • 困っている友達を助けられた
  • 楽しそうに学校の話をしてくれた

など、コミュニケーションにはたくさんの「できていること」があります。

話し方だけではなく、人との関わりそのものを認めてあげることが、子どもの自信につながります。


まとめ

友達とのコミュニケーションでは、吃音があることよりも、安心して人と関われる環境をつくることが大切です。

無理に話すことを勧めるのではなく、子どもの気持ちに寄り添い、話す以外の交流も大切にしましょう。

学校と家庭が連携し、からかいへの対応や友達との関係を見守りながら、子どもが安心して学校生活を送れるよう支えていくことが重要です。


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