幼児の吃音はどのように見守ればいい?

幼児の吃音は慌てず見守ることが大切です

2~5歳頃になると、

「ぼ、ぼ、ぼくね……」
「きょ、きょうね……」

のように、言葉を繰り返すようになり、保護者が驚くことがあります。

「このまま治らなかったらどうしよう。」
「すぐに病院へ行ったほうがいいのかな。」

と不安になる方も少なくありません。

しかし、幼児期の吃音は珍しいものではなく、多くの子どもにみられます。

この時期は、焦って話し方を直そうとするよりも、安心して話せる環境をつくることが大切です。


幼児期は吃音が始まりやすい時期

吃音は、言葉が急速に発達する2~5歳頃に始まることが多いとされています。

この時期は、

  • 話したいことが増える
  • 長い文章で話せるようになる
  • 語彙が急激に増える

など、大きな発達の変化が起こります。

そのため、一時的に話し方が滑らかでなくなることがあります。

すべてが吃音というわけではありませんが、この時期に吃音が始まる子どもは少なくありません。


まずは落ち着いて様子を見ましょう

幼児の吃音は、時間の経過とともに自然に改善することもあります。

そのため、「すぐに治さなければ。」と焦る必要はありません。

まずは、

  • どのような場面で吃音が出るのか
  • どれくらい続いているのか
  • 子ども自身が気にしている様子はあるか

などを見守ることが大切です。

ただし、強い詰まりが続く場合や、本人が話すことを嫌がるようになった場合は、早めに専門家へ相談しましょう。


話し方を注意しない

吃音があると、

「ゆっくり話して。」
「落ち着いて。」
「もう一回言ってごらん。」

と声をかけたくなることがあります。

しかし、このような声かけを繰り返すと、子どもは「自分の話し方は間違っている。」と意識しすぎてしまうことがあります。

話し方を直そうとするよりも、安心して話せる雰囲気を大切にしましょう。


最後まで話を聞く

子どもが言葉に詰まっても、途中で言葉を補ったり、急かしたりせず、最後まで話を聞きましょう。

例えば、「きょ、きょ、きょうね……」と言っていても、ゆっくり待ってあげることが大切です。

話し終わったら、

「そうなんだ。」
「楽しかったんだね。」

というように、話し方ではなく内容に反応するようにしましょう。


家族全員がゆったり話す

家庭の会話が慌ただしいと、子どもも焦りやすくなることがあります。

そのため、

  • 一人ずつ話す
  • 相手の話を最後まで聞く
  • 落ち着いたペースで会話する

など、家族全体でゆったりとした会話を心がけることも役立ちます。

これは「吃音を治す方法」ではありませんが、安心して話せる環境づくりにつながります。


子どもが楽しく話せる時間を増やす

幼児にとって大切なのは、「うまく話すこと」ではなく、「話すことは楽しい」と感じることです。

絵本を読んだり、一緒に遊んだりしながら、子どもの話にゆっくり耳を傾ける時間を作りましょう。

安心して話せる経験が増えることは、子どもの心の安定にもつながります。


保護者が自分を責めない

吃音が始まると、

「育て方が悪かったのでは。」
「何かストレスを与えてしまったのでは。」

と自分を責める保護者もいます。

しかし、現在では、吃音は育て方や親の接し方だけが原因で起こるものではないことがわかっています。

保護者が必要以上に自分を責める必要はありません。

困ったときは、一人で抱え込まず、言語聴覚士などの専門家に相談しましょう。


心配なときは早めに相談しても大丈夫

「自然に改善することもある」と聞くと、相談をためらってしまう方もいるかもしれません。

しかし、

  • 保護者が強く心配している
  • 半年以上続いている
  • 話すことを嫌がる
  • 強く詰まることが増えてきた

などの場合は、早めに相談しても早すぎることはありません。

相談することで、「このまま見守って大丈夫」と安心できることもありますし、必要な支援を早めに受けられることもあります。


まとめ

幼児の吃音は、2~5歳頃に始まることが多く、自然に改善することも少なくありません。

そのため、慌てて話し方を直そうとするのではなく、安心して話せる環境をつくることが大切です。

最後まで話を聞き、話し方ではなく内容に関心を向けることで、子どもは安心して話せるようになります。

心配なことがあれば、一人で悩まず、言語聴覚士などの専門家に相談しましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です