吃音のリハビリでは何をするの?
吃音のリハビリは「どもらないようにすること」だけが目的ではありません
「吃音のリハビリでは何をするのでしょうか。」
「何度も話す練習をするのでしょうか。」
このような疑問を持つ方は少なくありません。
吃音のリハビリでは、単に話し方を練習するだけではありません。
現在では、
- 話すことへの不安を減らすこと
- 日常生活での困りごとを少なくすること
- 安心して話せる環境を整えること
も大切な目標と考えられています。
そのため、年齢や症状、本人の困りごとに合わせて支援内容が決められます。
幼児と大人では支援内容が異なる
吃音のリハビリは、年齢によって内容が大きく異なります。
幼児の場合
幼児では、
- 保護者へのアドバイス
- 家庭での関わり方の工夫
- 子どもが安心して話せる環境づくり
が中心になります。
無理に話し方を直そうとするのではなく、自然なコミュニケーションを大切にします。
学童期・成人の場合
学童期以降では、
- 話し方の工夫
- 話すことへの不安への対応
- 学校や仕事で困る場面への対策
などを本人と一緒に考えながら進めます。
言語聴覚士が支援を行う
吃音のリハビリでは、言語聴覚士(ST)が中心となって支援を行うことが多くあります。
まず、
- どんな場面で困っているか
- どのような症状があるか
- 本人が何を目標にしたいか
を確認し、一人ひとりに合った支援計画を立てます。
吃音の現れ方は人によって異なるため、全員が同じリハビリを行うわけではありません。
話し方を工夫する練習
必要に応じて、話し方の工夫を練習することがあります。
例えば、
- ゆったりした話し方
- 呼吸を整えながら話す方法
- 力を入れすぎない話し方
などです。
これらは「どもらない話し方」を目指すというより、話しやすさを高めるための方法として取り入れられます。
話すことへの不安を減らす支援
吃音では、
- 「またどもるかもしれない」
- 「笑われたらどうしよう」
という不安が強くなることがあります。
そのため、
- 話すことへの自信を取り戻す
- 苦手な場面への対処法を考える
- 成功体験を積み重ねる
ことも、リハビリの大切な内容です。
日常生活で困る場面を一緒に考える
リハビリでは、実際の生活で困る場面についても一緒に考えます。
例えば、
子どもなら、
- 音読
- 発表
- 自己紹介
大人なら、
- 電話
- 面接
- 会議
- 接客
などです。
「どうすれば少し話しやすくなるか」を一緒に考えながら練習していきます。
家族や学校・職場との連携
吃音の支援では、本人だけでなく、
- 家族
- 保育園・幼稚園
- 学校
- 職場
との連携も重要です。
例えば、
学校では、
- 発表の方法を工夫する
- 話す時間に余裕を持つ
職場では、
- 電話対応について相談する
- 話しやすい環境を整える
などの配慮が役立つことがあります。
「治す」ことだけが目標ではない
以前は、「吃音をなくすこと」がリハビリの目標と考えられていました。
現在では、
- 自信を持って話せる
- 話したいことを伝えられる
- 吃音があっても自分らしく生活できる
ことを目標にする考え方が広がっています。
吃音が完全になくならなくても、生活の満足度を高めることは十分可能です。
継続することが大切
吃音のリハビリは、短期間で大きく変化するとは限りません。
そのため、
- 焦らない
- 本人のペースを大切にする
- 小さな成功体験を積み重ねる
ことが重要です。
本人だけで頑張るのではなく、家族や専門家と一緒に取り組むことで、安心して続けることができます。
まとめ
吃音のリハビリでは、話し方の工夫だけでなく、話すことへの不安を減らし、学校や仕事など日常生活での困りごとを少なくする支援が行われます。年齢や症状によって支援内容は異なり、言語聴覚士が本人や家族と相談しながら進めていきます。
現在では、「どもらないこと」だけを目標にするのではなく、吃音があっても安心して話し、自分らしく生活できることを大切にした支援が行われています。

