吃音は治る?改善する?
吃音は改善することがあります
「吃音は治るのでしょうか。」
「一生どもり続けるのでしょうか。」
これは、吃音について最も多く寄せられる質問の一つです。
結論からいうと、吃音の経過には大きな個人差があります。
- 自然に改善する人
- 症状が軽くなる人
- 大人になっても続く人
などさまざまです。
そのため、「必ず治る」「一生治らない」と言い切ることはできません。
幼児では自然に改善することも多い
吃音は2〜5歳頃に始まることが多く、この時期は言葉が急速に発達しています。
幼児期に始まった吃音では、自然に改善する子どもも少なくありません。
そのため、症状が軽く、生活への影響が少ない場合には、家庭での関わり方を工夫しながら経過を見守ることがあります。
ただし、自然に改善するかどうかを最初の段階で正確に予測することは難しいため、気になる場合は専門家に相談することが大切です。
改善する人もいれば続く人もいる
吃音の経過は一人ひとり異なります。
例えば、
- 幼児期に自然に改善する人
- 症状は残るが軽くなる人
- 大人になっても吃音が続く人
など、さまざまな経過があります。
また、吃音が続いていても、
- 話すことへの不安が減る
- 日常生活で困ることが少なくなる
など、生活の質が大きく向上する人も多くいます。
「治る」と「改善する」は少し違う
吃音について考えるときは、「治る」と「改善する」の違いを理解することが大切です。
「治る」と聞くと、「まったくどもらなくなる」ことをイメージする人が多いでしょう。
一方、「改善する」とは、
- 吃音が出る回数が減る
- 話しやすくなる
- 話すことへの不安が少なくなる
- 回避行動が減る
など、生活がより送りやすくなることを含みます。
現在の支援では、この「改善」を大切な目標としています。
リハビリで目指すこと
言語聴覚士による支援では、吃音を完全になくすことだけを目標にはしません。
例えば、
- 電話に出られるようになる
- 発表への不安が減る
- 注文ができるようになる
- 自信を持って会話できる
など、本人が困っていることを減らすことを目指します。
その結果として、生活の満足度が高まることが期待できます。
話し方だけではなく気持ちも変わる
吃音が続いていても、
- 「どもっても大丈夫」
- 「最後まで話を聞いてもらえる」
という経験を積み重ねることで、話すことへの自信を取り戻せる人もいます。
反対に、症状が軽くても、「またどもるかもしれない」
という不安が強いと、生活への影響が大きくなることがあります。
そのため、現在の支援では、話し方だけでなく本人の気持ちも大切にしています。
「頑張れば治る」ものではない
吃音は、
- 努力不足
- 練習不足
- 性格の弱さ
が原因ではありません。
そのため、「もっと頑張れば治る」というものではありません。
本人を責めたり、無理に話し方を直そうとしたりすることは、かえって負担になることがあります。
まずは吃音を正しく理解し、安心して話せる環境を整えることが大切です。
大人になってからでも改善は期待できる
「もう大人だから今さら相談しても意味がない。」と思う方もいます。
しかし、大人になってから支援を受け、
- 話すことへの不安が減った
- 回避行動が少なくなった
- 仕事が以前より楽になった
という人も少なくありません。
年齢に関係なく、自分に合った支援を受けることで改善が期待できます。
焦らず長く付き合うことも大切
吃音は短期間で大きく変化するものではありません。
だからこそ、
- 焦らない
- 小さな変化を大切にする
- 一人で抱え込まない
ことが重要です。
必要に応じて、言語聴覚士などの専門家と相談しながら、自分に合った方法を見つけていきましょう。
まとめ
吃音は自然に改善する人もいれば、大人になっても続く人もおり、その経過には大きな個人差があります。
しかし、話し方だけでなく、話すことへの不安や生活上の困りごとが改善することで、自分らしく生活できるようになる人は多くいます。
現在の吃音支援では、「どもらないこと」だけを目標にするのではなく、吃音があっても安心して話し、自分らしい生活を送れることを大切にしています。

