吃音による不安や落ち込みへの対処法
不安や落ち込みを感じるのは自然なことです
吃音があると、
- 「また言葉が詰まったらどうしよう。」
- 「相手にどう思われるだろう。」
- 「うまく話せなかった。」
と、不安になったり落ち込んだりすることがあります。
話すことは毎日の生活の中で欠かせないため、その悩みが繰り返されると、心が疲れてしまうこともあるでしょう。
しかし、このような気持ちを抱くのは決して特別なことではありません。
多くの吃音のある人が、同じような経験をしています。
不安をゼロにしようとしなくて大丈夫
「不安を感じてはいけない。」と思うほど、不安は大きく感じられることがあります。
新しい環境や大切な場面で緊張するのは、誰にでもある自然な反応です。
大切なのは、不安を完全になくすことではなく、「不安があっても行動できること」です。
不安がある自分を否定せず、「そう感じるのは自然なこと」と受け止めてみましょう。
自分を責める習慣に気づく
吃音がある人の中には、
「またどもってしまった。」
「もっと頑張れば話せたはずだ。」
と、自分を責める癖がついている人もいます。
しかし、本当にそうでしょうか。
その日の体調や緊張する場面など、自分ではコントロールしにくいこともあります。
思いどおりに話せなかった日があっても、それだけで自分を否定する必要はありません。
「できなかったこと」より「できたこと」に目を向ける
会話が終わると、できなかったことばかり思い出してしまうことがあります。
一方で、
- あいさつができた
- 自分から質問できた
- 最後まで話を伝えられた
- 勇気を出して電話をかけられた
など、小さな成功にも目を向けてみましょう。
少しずつ「できたこと」を積み重ねることが、自信につながっていきます。
一人で抱え込まない
不安や落ち込みが続くと、「誰にも理解してもらえない。」と感じることがあります。
しかし、気持ちを言葉にして誰かに話すだけでも、心が軽くなることがあります。
家族や友人、言語聴覚士、当事者会など、安心して話せる相手を見つけておくことも大切です。
「相談すること」は、問題を解決するためだけではなく、自分の気持ちを整理するためにも役立ちます。
自分を大切にする時間をつくる
不安が強いときは、吃音のことばかり考えてしまいがちです。
そのようなときこそ、
- 好きな音楽を聴く
- 散歩をする
- 趣味を楽しむ
- 家族や友人と過ごす
- ゆっくり休む
など、心が落ち着く時間を意識してつくることも大切です。
心と体が疲れていると、不安はより大きく感じられます。
まずは十分に休むことも、自分を大切にする方法の一つです。
自分の価値は話し方だけでは決まりません
吃音があると、「話し方」で自分の価値が決まるように感じてしまうことがあります。
しかし、人の魅力は、
- 優しさ
- 誠実さ
- 思いやり
- 努力
- 知識や経験
など、さまざまな要素から成り立っています。
話し方は、その一部に過ぎません。
吃音があることだけで、自分の価値が下がることはありません。
必要なときは専門家に相談する
不安や落ち込みが長く続き、
- 外出できない
- 人と会うことがつらい
- 何も楽しめない
といった状態が続く場合は、一人で我慢する必要はありません。
言語聴覚士だけでなく、医師や心理士など、心の健康を支える専門家に相談することも大切です。
早めに相談することで、気持ちが楽になることもあります。
吃音があっても前を向いて歩んでいける
吃音があることで、不安になったり落ち込んだりする日はあるかもしれません。
それでも、多くの人が仕事をし、家族と暮らし、趣味を楽しみ、自分らしい人生を歩んでいます。
不安や落ち込みがあることと、自分らしく生きることは両立できます。
焦らず、自分のペースで、一歩ずつ前に進んでいきましょう。
まとめ
吃音による不安や落ち込みを感じることは、決して珍しいことではありません。
不安をなくそうとするのではなく、自分を責め過ぎず、「できたこと」に目を向けることが大切です。
一人で抱え込まず、家族や友人、専門家の力も借りながら、自分らしい生活を続けていきましょう。
話し方だけで自分の価値が決まることはありません。

