顔の神経が障害されるとどうなる?
「顔の神経が麻痺すると話しにくくなるの?」
「口がゆがむだけではないの?」
「顔面神経と構音障害は関係しているの?」
顔の神経が障害されると、口元が動きにくくなり、「ろれつが回らない」「話しにくい」と感じることがあります。
しかし、顔の神経は話すためだけにあるわけではありません。表情を作ったり、目を閉じたりする働きも担っています。
この記事では、顔の神経が障害されるとどのような症状が現れ、構音障害とどのような関係があるのかを分かりやすく解説します。
顔の神経とは?
顔の神経とは、正式には顔面神経と呼ばれる神経です。
この神経は、
- 額を動かす
- 目を閉じる
- 頬を動かす
- 唇を閉じる
- 表情を作る
など、顔のさまざまな筋肉を動かしています。
そのため、顔面神経が障害されると、顔の動きにさまざまな変化が現れます。
唇が動かしにくくなる
話すときには、唇を細かく動かしています。
例えば、
- 「ぱ」
- 「ば」
- 「ま」
などの音は、唇をしっかり閉じることで作られます。
顔面神経が障害されると、唇を閉じる力が弱くなり、
これらの音が不明瞭になることがあります。
その結果、「ろれつが回らない」と感じることがあります。
空気が漏れやすくなる
唇がしっかり閉じられないと、話すときに空気が漏れやすくなります。
すると、発音が弱くなったり、言葉がはっきり聞こえなくなったりすることがあります。
特に「ぱ行」や「ま行」は影響を受けやすい音です。
表情も作りにくくなる
顔面神経は、表情を作る筋肉も動かしています。
そのため、
- 笑顔が作りにくい
- 口角が下がる
- 顔が左右非対称になる
ことがあります。
話し方だけでなく、表情の変化によって「話しにくそう」に見えることもあります。
顔面神経麻痺ではこんな症状も
顔面神経麻痺では、話しにくさ以外にも、
- 目が閉じにくい
- 水や食べ物が口からこぼれる
- 飲み物が飲みにくい
などの症状がみられることがあります。
これらは、口や顔の筋肉が十分に働かなくなるためです。
顔面神経だけでは説明できない構音障害もある
構音障害では、唇だけでなく、
- 舌
- のど
- 声帯
- 呼吸
なども関係しています。
そのため、顔面神経だけの障害では軽い話しにくさでも、
脳卒中や神経の病気などで舌やのどにも障害がある場合は、さらに話しにくくなることがあります。
顔面神経麻痺の原因
顔面神経が障害される原因には、
- 顔面神経麻痺(ベル麻痺など)
- 脳卒中
- 頭部外傷
- 腫瘍
などがあります。
原因によって治療法や回復の経過は異なるため、医療機関で詳しく調べることが大切です。
リハビリでは何をするの?
言語聴覚士は、唇の動きや発音への影響を評価し、必要に応じて、
- 唇を閉じる練習
- 発音練習
- ゆっくり話す練習
- 会話練習
などを行います。
また、食べこぼれや飲み込みの状態も確認し、必要な支援を行います。
家族が知っておきたいこと
顔面神経が障害されると、口元が動きにくくなるため、話し方が以前と変わることがあります。
しかし、ご本人は一生懸命話していることがほとんどです。
聞き取りにくいときは、最後まで落ち着いて聞き、必要に応じて優しく聞き返すようにしましょう。
また、話し方だけでなく、表情やジェスチャーにも目を向けると、ご本人の思いをより理解しやすくなります。
まとめ
顔面神経は、唇や頬、表情を動かす大切な神経です。
この神経が障害されると、唇を閉じることが難しくなり、「ぱ行」「ば行」「ま行」などの発音が不明瞭になることがあります。
ただし、構音障害は顔面神経だけの問題ではなく、舌やのど、呼吸なども関係しています。
原因を正しく評価し、その方に合ったリハビリを行うことで、より伝わりやすい話し方を目指すことができます。

