小学校の先生に発音のことを伝えるときのポイント

小学校に入ると、授業中の発表や音読、係活動、友達との会話など、人前で話す機会が増えてきます。

構音障害がある子どもの場合、家庭ではそれほど困っていなくても、学校生活の中で発音を気にするようになることがあります。

そのため、必要に応じて担任の先生へ発音について伝えておくと安心です。

今回は、小学校の先生へ発音のことを伝えるときのポイントを解説します。


発音の特徴を簡潔に伝える

先生には、まず子どもの発音について簡単に説明します。

例えば、

「『さ行』が『た行』のようになることがあります」

「特定の音が少し聞き取りにくいことがあります」

などです。

専門用語を詳しく説明するより、どのような話し方になるのかを具体的に伝える方が先生にも分かりやすいでしょう。


現在の支援状況も伝える

言語聴覚士による構音訓練や、ことばの教室などを利用している場合には、そのことも共有しておきます。

例えば、

「現在、月2回ほど発音の練習をしています」

「単語では言えるようになっていますが、会話ではまだ間違うことがあります」

など、現在のおおまかな段階を伝えるとよいでしょう。

先生にも「まだ練習途中である」ということが分かります。


音読や発表で困っていないか確認する

小学校では、国語の音読や授業中の発表など、みんなの前で話す場面があります。

普段の会話では気にしていなくても、

「音読するときだけ緊張する」

「間違った発音を友達に聞かれるのが嫌」

という子どももいます。

先生には、「音読や発表で発音を気にしている様子はありませんか?」と確認してみるとよいでしょう。


発音の評価と学習の評価を混同しないよう相談する

発音がうまくできないことと、文章を理解していないことは別です。

例えば、正しく読めていても、構音の問題によって特定の音だけ違って聞こえることがあります。

必要であれば、「発音による言い間違いと、読み間違いを分けて見ていただけると助かります」と伝えておくとよいでしょう。

特に音読の評価では、子どもの発音の特徴を先生が知っていることが役立ちます。


人前で何度も言い直させないようお願いする

授業中に発音を間違えたとき、みんなの前で何度も言い直すことは子どもの負担になる場合があります。

構音訓練中であれば、「授業中は発音を毎回直さなくても大丈夫です」と先生に伝えておく方法があります。

学校は構音訓練の場ではありません。

発音の練習と、授業への参加は分けて考えることが大切です。


友達との関係についても情報を共有する

小学生になると、友達同士で発音の違いに気付くことも増えてきます。

本人が気にしている場合には、

「発音を真似されたり、からかわれたりしていないか少し見ていただきたいです」

とお願いしておくとよいでしょう。

特に、

  • 人前で話さなくなった
  • 声が小さくなった
  • 発表を避ける
  • 学校の話をしなくなった

といった変化があれば、先生とも情報を共有します。


本人が望む配慮も確認する

子どもの年齢が上がってきたら、大人だけで対応を決めるのではなく、本人の希望を確認することも大切です。

例えば、

「先生に発音のことを伝えておいた方が安心?」

「発表のとき何か困ることはある?」

と聞いてみます。

本人が「特別扱いされたくない」と感じている場合もあります。

必要な支援をしながら、本人の気持ちにも配慮しましょう。


連絡帳や面談を利用する

発音について詳しく話したい場合には、子どもの前で長く説明するより、個人面談や連絡帳などを利用するとよいでしょう。

特に本人が発音を気にしている場合には、「この子は発音が悪くて……」と本人の前で話し続けることは避けます。

必要な情報だけを先生と落ち着いて共有できる方法を選びましょう。


先生への伝え方の例

例えば、次のように伝えることができます。

「『さ行』の発音が少し難しく、現在発音の練習をしています。単語では言えることも増えていますが、会話ではまだ違う音になることがあります。授業中は毎回言い直させなくて大丈夫です。音読や発表、友達との会話で困っている様子があれば教えていただけると助かります」

必要な情報を短くまとめるだけでも十分です。


まとめ

小学校の先生に発音について伝えるときは、診断名だけでなく、学校生活の中でどのような場面に影響する可能性があるのかを共有することが大切です。

特に、

  • 発音の特徴
  • 現在受けている支援
  • 音読や発表での様子
  • 友達とのやり取り
  • 本人が発音を気にしているか

などを伝えておくとよいでしょう。

小学校では発音を練習することだけでなく、授業や友達とのコミュニケーションに安心して参加できることも重要です。

家庭と学校が必要な情報を共有しながら、発音の状態にかかわらず子どもが学校生活に参加しやすい環境をつくっていきましょう。

ご自宅で失語症リハビリを続けたい方へ

ことば本舗では、ご自宅に教材をお届けする「失語症リハビリ通信講座」を提供しています。
まずは無料の資料をご覧いただけます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です