身体障害者手帳と言語機能障害について

失語症と診断された方やご家族から、

「言語機能障害とは何ですか?」
「失語症でも身体障害者手帳を取得できますか?」

という質問を受けることがあります。

失語症は外見から分かりにくい障害ですが、症状の程度によっては身体障害者手帳の対象になることがあります。

その際に関係するのが「言語機能障害」という区分です。

この記事では、身体障害者手帳と言語機能障害についてわかりやすく解説します。

言語機能障害とは?

言語機能障害とは、言葉によるコミュニケーションが著しく困難な状態を指します。

身体障害者福祉法では、「音声機能・言語機能またはそしゃく機能の障害」として定められています。

具体的には、

・失語症
・喉頭摘出後の発声障害
・重度の構音障害

などが対象となる場合があります。

失語症も言語機能障害に含まれる

失語症は脳の言語中枢が障害されることで起こります。

その結果、

・話せない
・理解できない
・読めない
・書けない

といった症状が生じます。

これらが日常生活に大きな支障を与えている場合、

身体障害者手帳における言語機能障害として認定されることがあります。

認定は病名ではなく重症度で決まる

よくある誤解として、

「失語症と診断されたら手帳がもらえる」

というものがあります。

しかし実際には、病名ではなく障害の程度によって判断されます。

例えば、

・簡単な会話も難しい
・意思疎通が著しく困難
・日常生活で大きな支障がある

場合は対象になる可能性があります。

一方で、軽度の失語症では対象とならないこともあります。

言語機能障害の等級

失語症による言語機能障害では、

主に3級または4級に認定されることがあります。

3級

家族以外との意思疎通が著しく困難な状態など、重度の障害がある場合です。

4級

日常生活や社会生活に明らかな支障があり、コミュニケーションに大きな制限がある場合です。

実際の認定は診断書や審査結果によって決まります。

発症直後には認定されないことが多い

失語症は発症後に回復する可能性があります。

そのため、発症してすぐではなく、症状がある程度固定した時期に申請することが一般的です。

具体的な時期については主治医へ確認しましょう。

どのように申請するの?

一般的な流れは以下の通りです。

  1. 主治医へ相談する
  2. 身体障害者福祉法指定医の診断書を作成してもらう
  3. 市区町村へ申請する
  4. 審査を受ける
  5. 手帳が交付される

自治体によって必要書類が異なる場合があります。

手帳を取得するメリット

身体障害者手帳を取得すると、

・税金の控除
・公共交通機関の割引
・福祉サービスの利用
・各種助成制度

などを利用できる場合があります。

内容は自治体によって異なりますので確認が必要です。

手帳が取得できなくても支援はある

手帳の対象にならなかった場合でも、

支援が受けられないわけではありません。

例えば、

・介護保険サービス
・地域包括支援センター
・失語症者向け支援事業
・失語症友の会

などがあります。

手帳の有無だけで支援のすべてが決まるわけではありません。

困ったら専門職へ相談しよう

身体障害者手帳の制度は分かりにくい部分もあります。

そのため、

・主治医
・言語聴覚士
・医療ソーシャルワーカー
・自治体窓口

へ相談することをおすすめします。

現在の状態に応じて利用できる制度を教えてもらえます。

まとめ

言語機能障害とは、言葉によるコミュニケーションが著しく困難な状態を指します。

失語症もその対象となることがあり、症状の程度によっては身体障害者手帳を取得できる場合があります。

ただし、

・病名だけでは認定されない
・障害の程度で判断される
・発症直後には申請できないことが多い

といった点を知っておくことが大切です。

利用できる制度を上手に活用しながら、ご本人とご家族が安心して生活できる環境を整えていきましょう。

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