失語症で障害者手帳は取得できる?
失語症と診断された方やご家族から、
「障害者手帳は取得できるのでしょうか?」
「失語症だけでも対象になりますか?」
という質問を受けることがあります。
結論から言うと、失語症の症状によっては身体障害者手帳を取得できる場合があります。
ただし、すべての失語症の方が対象になるわけではなく、症状の程度や診断内容によって判断されます。
この記事では、失語症と障害者手帳の関係について解説します。
失語症でも身体障害者手帳の対象になる
失語症は、身体障害者福祉法において
「音声機能・言語機能またはそしゃく機能の障害」
として認定対象になる場合があります。
そのため、失語症の症状が一定以上ある場合は、身体障害者手帳を取得できる可能性があります。
「手足の障害がないから対象外」というわけではありません。
どのような場合に対象になるの?
障害者手帳の認定は、病名ではなく生活への影響によって判断されます。
例えば、
・日常会話が著しく困難
・言葉で意思を伝えることが難しい
・コミュニケーションに大きな支障がある
といった場合に対象となることがあります。
一方で、軽度の失語症では対象にならないこともあります。
発症直後には申請できないことが多い
身体障害者手帳は、症状がある程度固定した段階で申請することが一般的です。
そのため、脳卒中発症直後や入院直後には申請できない場合があります。
具体的な時期については主治医へ確認しましょう。
どの等級になるの?
失語症による身体障害者手帳は、
主に3級または4級に認定されることがあります。
ただし、
・症状の程度
・日常生活への影響
によって判断されるため、必ずしも同じ等級になるわけではありません。
最終的な認定は自治体の審査によって決定されます。
手帳を取得するとどんな支援が受けられる?
身体障害者手帳を取得すると、さまざまな支援制度を利用できる場合があります。
例えば、
・税金の控除
・公共交通機関の割引
・医療費助成
・福祉サービスの利用
などです。
内容は自治体によって異なるため、お住まいの市区町村へ確認することが大切です。
申請の流れ
一般的な流れは以下の通りです。
- 主治医へ相談する
- 指定医に診断書を書いてもらう
- 市区町村の窓口へ申請する
- 審査を受ける
- 手帳が交付される
申請から交付までには数か月かかることもあります。
手帳取得が目的ではない
ご本人やご家族の中には、「障害者手帳を持つことに抵抗がある」という方もいます。
その気持ちは自然なものです。
しかし、障害者手帳は、困っている人が必要な支援を受けるための制度です。
手帳を持つこと自体が目的ではなく、生活しやすくするための手段と考えるとよいでしょう。
失語症以外の障害も対象になることがある
脳卒中後には、
・片麻痺
・高次脳機能障害
・視野障害
などを伴うことがあります。
その場合は、失語症以外の障害によって障害者手帳の対象となることもあります。
どの制度が利用できるかは、主治医や医療ソーシャルワーカーへ相談してみましょう。
困ったら相談を
障害者手帳の制度は少し複雑です。
そのため、
・主治医
・医療ソーシャルワーカー
・地域包括支援センター
・自治体窓口
などへ相談することをおすすめします。
ご本人の状況に合わせて利用できる制度を教えてもらえます。
まとめ
失語症でも、症状の程度によっては身体障害者手帳を取得できる場合があります。
ただし、
・すべての方が対象ではない
・症状の程度によって判断される
・発症直後には申請できないことが多い
といった点を知っておくことが大切です。
障害者手帳は、生活を支えるための制度です。
利用できる支援を上手に活用しながら、ご本人とご家族が安心して生活できる環境を整えていきましょう。

