規則正しい生活リズムを作るコツ(高次脳機能障害)
高次脳機能障害で退院した後は、自宅で過ごす時間が長くなります。
その中で意外と大切なのが、規則正しい生活リズムです。
ご本人やご家族からは、
- 「退院してから昼夜逆転してしまった」
- 「何となく一日が終わってしまう」
- 「疲れやすくて昼間に寝てしまう」
- 「生活リズムをどう整えればいいか分からない」
という相談を受けることがあります。
高次脳機能障害では、記憶障害や注意障害だけでなく、疲れやすさや意欲の低下がみられることもあります。
そのため、生活リズムが乱れると、さらに集中力が低下したり、体調を崩しやすくなったりすることがあります。
反対に、毎日の生活リズムが整うと、心と体の調子が安定しやすくなり、リハビリにも取り組みやすくなります。
この記事では、規則正しい生活リズムを作るためのポイントをご紹介します。
毎日同じ時間に起きる
生活リズムを整えるうえで最も大切なのは、起きる時間を一定にすることです。
休日だからといって昼近くまで寝てしまうと、夜になっても眠れず、生活リズムが崩れやすくなります。
朝は毎日できるだけ同じ時間に起きることを意識しましょう。
最初は難しくても、少しずつ体内時計が整ってきます。
朝日を浴びる習慣を作る
起きたら、カーテンを開けて朝日を浴びましょう。
朝の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、夜に眠くなりやすくなります。
天気の良い日は、短時間でも外へ出て散歩をすると、さらに効果が期待できます。
三食しっかり食べる
食事の時間も、生活リズムを整える大切な要素です。
朝食を抜いてしまうと、一日の活動リズムが乱れやすくなります。
できるだけ、
- 朝食
- 昼食
- 夕食
を毎日ほぼ同じ時間に食べるようにしましょう。
食事は、脳にとっても大切なエネルギー源です。
昼寝は短時間にする
高次脳機能障害では、疲れやすいため昼寝が必要な方もいます。
昼寝自体は悪いことではありません。
しかし、長時間眠ってしまうと、夜眠れなくなり、昼夜逆転につながることがあります。
昼寝をする場合は、20〜30分程度を目安にするとよいでしょう。
無理のない運動を取り入れる
適度に体を動かすことは、生活リズムを整えることにもつながります。
例えば、
- 散歩
- ストレッチ
- 体操
など、無理のない運動で十分です。
日中に体を動かすことで、夜の睡眠の質も良くなりやすくなります。
一日の予定を決める
退院後は、病院のように決まったスケジュールがなくなるため、
何をすればよいか分からなくなることがあります。
そのため、
朝、
- 散歩
- リハビリ
- 家事
- 休憩
など、一日の予定を決めておくと生活にメリハリが生まれます。
カレンダーやホワイトボードを使うのもおすすめです。
疲れたら休憩する
規則正しい生活とは、休まず活動することではありません。
高次脳機能障害では、疲れると、
- 集中力が低下する
- ミスが増える
- イライラしやすくなる
ことがあります。
疲れる前に休憩を取ることも、生活リズムを整える大切なポイントです。
夜はゆっくり過ごす
夜遅くまでスマートフォンやテレビを見続けると、眠りに入りにくくなることがあります。
寝る前は、
- 照明を少し暗くする
- 静かな音楽を聴く
- 読書をする
など、リラックスできる時間を作りましょう。
「そろそろ眠る時間だ」と体に知らせることが大切です。
家族も一緒に生活リズムを整える
ご本人だけが頑張るのではなく、家族も一緒に規則正しい生活を心がけると続けやすくなります。
例えば、
- 一緒に朝食を食べる
- 一緒に散歩をする
- 決まった時間に食事をする
など、家族全体で取り組むことで習慣になりやすくなります。
完璧を目指さない
毎日同じ生活を続けることは簡単ではありません。
体調が悪い日や予定が変わる日もあるでしょう。
そのようなときは、「今日はできなかった」と落ち込む必要はありません。
次の日からまた整えていけば十分です。
大切なのは、無理なく続けられる生活リズムを作ることです。
まとめ
高次脳機能障害の回復や安定した生活のためには、規則正しい生活リズムがとても大切です。
毎日同じ時間に起き、朝日を浴び、三食しっかり食べることは、体だけでなく脳の働きを整えることにもつながります。
また、適度な運動や十分な休息、一日の予定を決めることも、生活にメリハリをつけるうえで役立ちます。
完璧を目指す必要はありません。ご本人とご家族が無理なく続けられる生活リズムを少しずつ作り、安心して毎日を過ごしていきましょう。

