発達と吃音にはどんな関係がある?
吃音は言葉の発達と深く関係しています
吃音は、多くの場合、子どもの言葉が大きく発達する時期に始まります。
そのため、「発達が遅れているから吃音になるのでは?」と心配される保護者も少なくありません。
しかし、吃音があるからといって、発達が遅れているとは限りません。
吃音は、言葉の発達や脳の成熟と関係していると考えられていますが、知的発達の遅れとは別のものです。
吃音は2〜5歳頃に始まることが多い
吃音は、2〜5歳頃に始まることが最も多く、特に3歳前後に発症するケースが多いとされています。
この時期は、
- 話せる単語が急激に増える
- 長い文章で話せるようになる
- 会話の機会が増える
- 自分の気持ちを言葉で表現するようになる
など、言葉の発達が著しい時期です。
一方で、話すための脳の仕組みはまだ発達の途中であり、この時期に吃音が現れやすいと考えられています。
言葉の発達が早い子にもみられる
「言葉の発達が遅い子が吃音になる」と思われることがありますが、実際にはそうではありません。
吃音は、
- 語彙が豊富な子ども
- おしゃべりが好きな子ども
- 発達が順調な子ども
にもみられます。
むしろ、話したいことが急激に増え、言葉の発達が活発な時期に吃音が現れることも少なくありません。
脳の発達と関係している
話すためには、
- 言葉を考える
- 音を組み立てる
- 舌や唇を動かす
といった複雑な処理を脳が瞬時に行っています。
幼児期は、これらの働きを担う脳のネットワークが急速に発達している時期です。
吃音は、この発達の過程で話すタイミングの調整がうまくいかなくなることが一因と考えられています。
そのため、幼児期に始まる吃音は「発達性吃音」と呼ばれています。
発達障害と吃音は同じではない
吃音について調べると、「発達障害」という言葉を目にすることがあります。
しかし、吃音と発達障害は同じものではありません。
吃音のある多くの子どもは、発達障害がなくても吃音を経験します。
一方で、
- 自閉スペクトラム症(ASD)
- 注意欠如・多動症(ADHD)
などの発達障害のある子どもに吃音がみられることもあります。
つまり、吃音と発達障害が一緒にみられることはありますが、吃音があるから発達障害というわけではありません。
成長とともに改善することもある
幼児期に始まった吃音の多くは、成長とともに自然に改善するとされています。
これは、
- 脳が成熟する
- 話す経験が増える
- 言語機能が発達する
などが関係していると考えられています。
一方で、学童期以降も症状が続く子どももいるため、気になる場合は専門家へ相談することが大切です。
保護者ができること
子どもが吃音になると、「発達に問題があるのでは」と心配になることがあります。
しかし、吃音だけで発達の遅れを判断することはできません。
家庭では、
- 最後まで話を聞く
- 話し方を注意しすぎない
- 安心して話せる雰囲気をつくる
ことが大切です。
また、不安がある場合には、言語聴覚士や小児科などの専門家へ相談すると安心です。
まとめ
吃音は、言葉の発達が著しい2〜5歳頃に始まることが多く、脳の発達や言語機能の成熟と深く関係しています。
一方で、吃音があるからといって発達が遅れているわけではなく、知的発達とも直接関係はありません。発達障害と併せてみられることはありますが、吃音と発達障害は別のものです。正しい知識を持ち、安心して成長を見守ることが大切です。

