家族で協力して支えるためのポイント(高次脳機能障害)

高次脳機能障害のある方を支える中で、

  • 「家族の中で自分だけが介護をしている」
  • 「家族によって接し方が違う」
  • 「誰にも相談できず疲れてしまった」

と感じることはありませんか。

高次脳機能障害は、身体の障害と違って外見から分かりにくいため、ご家族の間でも症状への理解に差が生まれやすい障害です。

その結果、「本人は怠けているだけでは?」「もう普通に生活できるでしょう。」

など、家族の考え方が食い違うことも少なくありません。

しかし、高次脳機能障害の支援は、一人だけで続けるには大きな負担になります。

家族みんなで協力し、それぞれが無理なく支え合うことが、ご本人にとってもご家族にとっても大切です。

この記事では、家族で協力して支えるためのポイントをご紹介します。

家族全員が高次脳機能障害を理解する

まず大切なのは、家族全員が高次脳機能障害について知ることです。

例えば、

  • 記憶障害
  • 注意障害
  • 遂行機能障害
  • 病識低下
  • 社会的行動障害

などの症状は、本人の努力不足ではなく、脳の障害によって起こることがあります。

家族によって理解に差があると、対応もばらばらになり、ご本人も混乱しやすくなります。

本やパンフレットを読んだり、リハビリスタッフから説明を受けたりして、共通の理解を持つことが大切です。

一人で抱え込まない

介護やサポートが一人に集中すると、心身ともに疲れ切ってしまいます。

例えば、

  • 通院の付き添い
  • 買い物
  • 家事
  • 書類の手続き

などを家族で分担できないか話し合ってみましょう。

「全部自分がやらなければ」と思わず、それぞれができる範囲で協力することが長く支えるためのポイントです。

家族で情報を共有する

高次脳機能障害では、日によって調子が違うことがあります。

そのため、

  • 最近できるようになったこと
  • 困っていること
  • リハビリで教わったこと

などを家族で共有しておくと、対応しやすくなります。

ノートや家族用のメッセージアプリなどを活用して情報を共有する方法もおすすめです。

接し方をできるだけ統一する

例えば、ある家族は何でも手伝い、別の家族は「全部自分でやって」と言う。

このように対応が大きく違うと、ご本人も戸惑ってしまいます。

もちろん、全員が同じ対応をする必要はありませんが、

  • メモを使う
  • 一つずつ説明する
  • できることは本人に任せる

など、基本的な関わり方は家族で共有しておくと安心です。

本人を家族の輪の中に入れる

高次脳機能障害があるからといって、

本人抜きで何でも決めてしまうことがあります。

しかし、ご本人も家族の一員です。

例えば、

  • 今日の予定
  • 外出先
  • 食事の内容

など、小さなことでも意見を聞く機会を作りましょう。

自分で選んだり決めたりすることが、自立や意欲につながります。

家族同士で気持ちを話し合う

支えているご家族も、不安や疲れを抱えています。

しかし、「自分だけがつらい」と思い込んでしまうことがあります。

家族で、

  • 困っていること
  • 不安なこと
  • 手伝ってほしいこと

を話し合う時間を持つことも大切です。

お互いの気持ちを知ることで、支え合いやすくなります。

完璧を目指さない

「もっと良い介護ができるはず。」「怒ってしまった自分はダメだ。」と、ご自身を責めてしまう方もいます。

しかし、高次脳機能障害の支援に完璧な方法はありません。

うまくいかない日があって当然です。

大切なのは、少しずつ工夫を重ねながら続けていくことです。

地域の支援も活用する

家族だけで支え続けるのは限界があります。

必要に応じて、

  • 訪問リハビリ
  • デイケア
  • 高次脳機能障害支援拠点
  • 家族会
  • 地域包括支援センター

などを利用しましょう。

第三者が関わることで、ご本人の生活が広がるだけでなく、ご家族の負担も軽くなります。

家族自身の時間も大切にする

ご本人を支えることは大切ですが、家族自身が健康でいることも同じくらい重要です。

例えば、

  • 趣味を楽しむ
  • 友人と会う
  • ゆっくり休む

など、自分の時間を持つことに罪悪感を抱く必要はありません。

ご家族が心身ともに元気でいることが、長く支援を続ける力になります。

「一緒に生活を作る」という気持ちを持つ

高次脳機能障害のある方を支えるというと、

「支える側」と「支えられる側」に分かれて考えてしまいがちです。

しかし、本当に大切なのは、家族みんなで新しい生活を作っていくことです。

発症前と同じ生活を目指すだけではなく、

今の状況に合った暮らし方を一緒に考えていくことが、ご本人にとっても家族にとっても安心につながります。

まとめ

高次脳機能障害のある方を支えるためには、家族全員が障害について理解し、一人で抱え込まずに協力することが大切です。

役割分担や情報共有を行い、接し方の基本を家族で共有することで、ご本人も安心して生活しやすくなります。

また、地域の支援や専門職を活用し、ご家族自身の時間や健康も大切にしましょう。

高次脳機能障害の支援は、ご本人だけでなく家族全員で歩んでいくものです。

完璧を目指すのではなく、お互いに支え合いながら、そのご家庭らしい生活を築いていくことが何より大切です。

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