吃音と他の話し方の障害との違い
吃音は「話し方の障害」の一つです
「吃音と他の話し方の障害は何が違うのでしょうか。」
言葉がうまく話せない原因にはさまざまなものがあります。
例えば、
- 吃音
- 構音障害
- 発達性言語障害
- 音声障害
- 早口言語症(クラタリング)
などがあります。
これらはどれも「話しづらさ」がありますが、原因や症状、支援方法はそれぞれ異なります。
正しく理解することが、適切な支援につながります。
吃音とは
吃音は、
- 音を繰り返す
- 音を引き伸ばす
- 言葉が詰まる
といった症状が特徴です。
例えば、
- 「ぼ、ぼ、ぼく」
- 「さーーーかな」
- 「……ありがとう」
のような話し方になります。
言いたいことは頭の中にあり、言葉も理解していますが、話し始めたり話し続けたりすることが難しくなるのが特徴です。
構音障害との違い
構音障害は、音の発音が正しくできない障害です。
例えば、
- 「さ」が「た」になる
- 「ら」が「だ」になる
など、音が別の音に置き換わることがあります。
一方、吃音では発音そのものは正常で、
- 音が繰り返される
- 詰まる
- 引き伸ばされる
ことが特徴です。
つまり、構音障害は「音の作り方」の問題、吃音は「話す流暢さ」の問題といえます。
発達性言語障害との違い
発達性言語障害では、
- 言葉の理解
- 言葉を覚えること
- 文を作ること
などに困難がみられます。
例えば、
- 年齢に比べて語彙が少ない
- 指示の理解が難しい
- 文法がうまく使えない
ことがあります。
一方、吃音では、言葉を理解したり考えたりする力は基本的に保たれています。
話したい内容はわかっていても、スムーズに話せないことが特徴です。
音声障害との違い
音声障害は、声そのものに問題がある状態です。
例えば、
- 声がかれる
- 声が出にくい
- 声が震える
などの症状がみられます。原因として、
- 声帯ポリープ
- 声帯結節
- 声帯麻痺
などがあります。
一方、吃音では声帯そのものに異常はなく、声が出るまでのタイミングや話し方に特徴があります。
早口言語症(クラタリング)との違い
早口言語症(クラタリング)は、
- 話すスピードが非常に速い
- 音や言葉を省略する
- 話がまとまりにくい
といった特徴があります。
本人は早口であることに気付いていない場合もあります。
一方、吃音では、話すスピードが速いことよりも、
- 繰り返し
- 引き伸ばし
- 詰まり
が中心になります。
なお、吃音と早口言語症が一緒にみられる人もいます。
神経疾患による話し方の障害との違い
脳卒中や神経疾患では、
- 麻痺性構音障害
- 失語症
などがみられることがあります。
例えば、
麻痺性構音障害
口や舌の筋肉が動かしにくくなり、
- ろれつが回らない
- はっきり話せない
状態になります。
失語症
脳の障害によって、
- 言葉が出ない
- 言葉を理解しにくい
状態になります。
一方、発達性吃音では、脳卒中などによる障害はなく、言葉を理解する力も基本的には保たれています。
正しい診断が大切
話し方の障害は見た目が似ていることもあります。
しかし、
- 原因
- 必要な支援
- リハビリ方法
はそれぞれ異なります。
そのため、「どもっているように見えるから吃音」
と自己判断するのではなく、言語聴覚士や医師による評価を受けることが大切です。
まとめ
吃音は、音の繰り返しや引き伸ばし、詰まりが特徴の「話す流暢さ」の障害です。
一方、構音障害は発音の問題、発達性言語障害は言葉の理解や表現の問題、音声障害は声の問題、早口言語症は話す速さや話し方の問題など、それぞれ特徴が異なります。
適切な支援を受けるためには、話し方の特徴を正しく評価し、吃音と他の障害との違いを理解することが大切です。

