食形態はどうやって決めるの?
「食形態は誰が決めるのでしょうか?」
「やわらかい食事なら誰でも安全ですか?」
「食事の形を変える基準を知りたいです。」
嚥下障害があると、「やわらかい食事にしましょう」「とろみを付けましょう」と言われることがあります。
しかし、食形態は一律に決められるものではありません。
飲み込みの状態や病気、体力などは一人ひとり異なるため、その人に合った食事を選ぶことが大切です。
適切な食形態を選ぶことで、誤嚥を予防しながら、安全に口から食べ続けられる可能性が高まります。
この記事では、食形態がどのように決められるのかについてわかりやすく解説します。
食形態とは?
食形態とは、食べ物の硬さや大きさ、まとまりやすさ、とろみなどを調整した食事のことです。
例えば、
- 普通食
- やわらかい食事
- きざみ食
- ミキサー食
- ペースト食
などがあります。
また、飲み物では、
- 水
- とろみ付き飲料
などを使い分けます。
なぜ食形態を変えるの?
嚥下障害では、普通の食事だと、
- むせる
- のどに残る
- 誤嚥する
ことがあります。
そのため、飲み込みやすい形に調整することで、安全に食事ができるようにします。
まず飲み込みの状態を評価する
食形態は、「年齢」だけで決まるものではありません。
まず、
- 問診
- 嚥下機能評価
- 嚥下内視鏡検査(VE)
- 嚥下造影検査(VF)
などによって、飲み込みの状態を詳しく調べます。
どのような点を見て決めるの?
むせるかどうか
水でむせるのか、固形物でむせるのかによって、必要な調整は変わります。
例えば、水だけが飲みにくい方には、とろみを付けることで安全になることがあります。
のどに残らないか
飲み込んだ後に、食べ物がのどへ残る場合は、まとまりやすい食事へ変更することがあります。
噛む力
歯が少ない、あごの力が弱いなどの場合は、噛みやすい硬さへ調整します。
噛むことが難しいからといって、すぐにミキサー食になるわけではありません。
口の中でまとめられるか
舌の動きが弱いと、食べ物を一つにまとめにくくなります。
その場合は、ばらばらになりやすい食材を避けることがあります。
やわらかければ安全とは限らない
「やわらかい食事なら安心」と思われがちですが、実はそうとは限りません。
例えば、
- パサパサしたパン
- ボロボロ崩れるゆで卵
- 水分が少ない焼き魚
などは、やわらかくても口の中でまとまりにくく、誤嚥しやすいことがあります。
一方で、適度な水分があり、まとまりやすい食べ物の方が飲み込みやすい場合もあります。
とろみも人によって異なる
飲み物に付けるとろみも、全員が同じ濃さではありません。
飲み込みの状態によって、
- 薄いとろみ
- 中程度のとろみ
- 濃いとろみ
などを使い分けます。
とろみが強すぎると飲みにくくなることもあるため、適切な濃さを選ぶことが大切です。
食形態は変わることがある
一度決めた食形態が、ずっと続くとは限りません。
例えば、リハビリによって飲み込みが改善すれば、より普通の食事へ近づけられることがあります。
反対に、病気が進行した場合には、より飲み込みやすい形へ変更することもあります。
そのため、定期的な再評価が重要です。
誰が決めるの?
食形態は、医師だけではなく、
- 言語聴覚士
- 管理栄養士
- 歯科医師
- 歯科衛生士
- 看護師
など、多くの専門職が協力して決めます。
特に言語聴覚士は、飲み込みの評価をもとに、その人に合った食形態を提案する重要な役割を担っています。
自己判断で変更しないことが大切
「最近むせるから全部ミキサー食にしよう。」「水が飲みにくいから濃いとろみにしよう。」と自己判断で変更すると、
かえって食べにくくなったり、必要以上に食べられるものが制限されたりすることがあります。
食形態は、専門家の評価を受けながら調整することが大切です。
まとめ
食形態は、一人ひとりの飲み込みの状態に合わせて決められるものです。
医師や言語聴覚士は、
- むせの有無
- のどへの残り方
- 噛む力
- 舌の動き
- 全身状態
などを総合的に評価し、
その人が安全に食べられる食事を提案します。
また、食形態は一度決めたら終わりではなく、リハビリや病状の変化に合わせて見直していくことが大切です。
自己判断で変更せず、専門職と相談しながら、その人に合った食事を選びましょう。

