呼吸と発音はどう関係している?
「息が続かないと話しにくいのはなぜ?」
「話すことと呼吸にはどんな関係があるの?」
「構音障害で呼吸も関係するって本当?」
私たちは普段、何気なく話していますが、実は呼吸がなければ声を出すことはできません。
話すときには、肺から送り出される息を利用して声を作っています。
そのため、呼吸の力が弱くなると、発音や声にもさまざまな影響が現れます。
この記事では、呼吸と発音の関係について分かりやすく解説します。
話すことは「息を吐くこと」から始まる
私たちは話す前に息を吸い、
話している間はゆっくり息を吐いています。
つまり、話すことは、息を上手にコントロールすることでもあります。
例えば、一文を最後まで話せるのは、息を少しずつ吐きながら声を出しているためです。
息が声を作る
肺から送り出された息は、のどにある声帯を通ります。
息が声帯を振動させることで、初めて「声」が生まれます。
その後、舌や唇、あごが動くことで、「た」「か」「ま」などの言葉になります。
つまり、呼吸 → 声 → 発音という順番で話しているのです。
息が弱いと何が起こる?
呼吸の力が弱くなると、十分な息を送り出せなくなります。
すると、
- 声が小さくなる
- 長く話せない
- 途中で息継ぎが増える
- 声に力がなくなる
といった症状が現れます。
発音そのものは正しくても、息が足りないために相手へ伝わりにくくなることがあります。
呼吸と発音は協力して働いている
話すためには、呼吸だけが良くても、舌や唇だけが良くても十分ではありません。
例えば、十分な息があっても、舌が動かなければ発音できません。
逆に、舌がしっかり動いても、息が弱ければ声が小さくなります。
このように、呼吸・声帯・舌・唇は、お互いに協力しながら言葉を作っています。
病気によって呼吸にも影響が出る
構音障害の原因となる病気の中には、呼吸にも影響を与えるものがあります。
例えば、
ALS(筋萎縮性側索硬化症)
呼吸に関わる筋肉が弱くなり、息が続かなくなることがあります。
パーキンソン病
胸の動きが小さくなり、一度に吐ける息が少なくなることがあります。
脳卒中
呼吸と発声のタイミングを調整しにくくなり、話しにくさにつながることがあります。
呼吸が乱れると発音も乱れる
緊張したときに、「うまく話せなかった」という経験はありませんか?
これは、緊張すると呼吸が浅くなるためです。
呼吸が浅い状態では、
- 声が小さくなる
- 発音が不明瞭になる
- 話すスピードが速くなる
ことがあります。
構音障害がある方では、この影響がさらに大きく現れることがあります。
リハビリでは呼吸も大切
構音障害のリハビリでは、発音だけでなく、呼吸の状態も確認します。
必要に応じて、
- ゆっくり息を吐く練習
- 発声練習
- 音読練習
- 呼吸と話すタイミングを合わせる練習
などを行います。
呼吸が安定すると、声が出しやすくなり、発音もより明瞭になることがあります。
家族が知っておきたいこと
話している途中で息切れしてしまう方に、「もっと大きな声で」
「最後まで一気に話して」と伝えるのは負担になることがあります。
途中で息継ぎをしたり、少し休んだりすることは、決して悪いことではありません。
ご本人のペースに合わせて会話を進めることが、安心して話せる環境につながります。
まとめ
呼吸は、話すための土台となる大切な働きです。
肺から送り出された息が声帯を振動させ、その声を舌や唇が言葉へ変えています。
そのため、呼吸の力が弱くなると、声が小さくなったり、長く話せなくなったりして、
構音障害の症状が強くなることがあります。
構音障害のリハビリでは、発音だけでなく呼吸も大切なポイントです。
呼吸・声・発音が協力して働いていることを理解することで、構音障害への理解も深まります。

