若い人でも高次脳機能障害になる?
高次脳機能障害というと、
「高齢者に多い障害」
「脳卒中の後遺症」
というイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、高次脳機能障害は若い人にも起こる障害です。
実際に学生や会社員、子育て世代など、働き盛りの年代で高次脳機能障害になる方は少なくありません。
この記事では、若い人の高次脳機能障害について、原因や特徴、生活への影響をわかりやすく解説します。
高次脳機能障害は年齢に関係なく起こる
高次脳機能障害は、脳が損傷されることで起こります。
そのため、年齢そのものが原因ではありません。
子どもから高齢者まで、脳にダメージが加われば誰にでも起こる可能性があります。
特に若い世代では、脳卒中以外の原因による高次脳機能障害も多くみられます。
若い人の主な原因
交通事故
若い世代で最も多い原因の一つです。
自動車やバイク、自転車の事故によって頭を強く打つと、脳が損傷することがあります。
事故後は身体が回復しても、
- 物忘れ
- 集中力の低下
- 感情コントロールの難しさ
などが残ることがあります。
転倒・スポーツ外傷
スポーツ中の衝突や転倒による頭部外傷も原因になります。
脳震盪だけで回復する場合もありますが、重症例では高次脳機能障害が残ることがあります。
脳卒中
脳卒中は高齢者の病気と思われがちですが、若い人にも起こります。
高血圧や糖尿病だけでなく、
- 心疾患
- 血液の病気
- 血管の異常
などが原因となることがあります。
脳炎や脳腫瘍
感染症や脳腫瘍によって脳が損傷され、高次脳機能障害が生じることもあります。
若い人にみられる主な症状
症状そのものは高齢者と大きく変わりません。
記憶障害
- 約束を忘れる
- 授業内容を覚えられない
- 仕事の指示を忘れる
などがみられます。
注意障害
- 集中力が続かない
- ケアレスミスが増える
- 長時間の勉強や仕事が難しい
といった症状がみられます。
遂行機能障害
- 段取りを立てられない
- 優先順位を決められない
- 複数の作業を同時に進められない
などの困難が生じます。
社会的行動障害
- 怒りっぽくなる
- 衝動的な行動が増える
- 空気を読むことが難しくなる
といった変化がみられることがあります。
若い人ならではの困りごと
学校生活への影響
学生の場合、
- 授業についていけない
- 宿題を忘れる
- テストの成績が下がる
などの問題が起こることがあります。
外見では分からないため、
「やる気がない」
「努力不足」
と誤解されることもあります。
就職・仕事への影響
働いている方では、
- ミスが増える
- 仕事の効率が下がる
- 人間関係がうまくいかない
などの問題につながることがあります。
復職後に初めて症状に気づくケースも少なくありません。
家庭生活への影響
若い世代では、
- 子育て
- 家事
- 金銭管理
など多くの役割を担っています。
そのため、高次脳機能障害による影響を強く感じやすい傾向があります。
見た目では分かりにくい
高次脳機能障害の大きな特徴は、見た目では分かりにくいことです。
若い人の場合、
- 歩ける
- 話せる
- 身体は元気そう
であることが多く、
周囲からは「もう治った」と思われることがあります。
しかし本人は、
- 覚えられない
- 集中できない
- 思うように仕事ができない
といった困難を抱えていることがあります。
若いからこそ回復の可能性もある
若い人は脳の回復力が比較的高いといわれています。
そのため、
- リハビリを継続する
- 支援制度を活用する
- 周囲の理解を得る
ことで、学校や職場への復帰につながるケースも多くあります。
焦らずに自分のペースで回復を目指すことが大切です。
まとめ
高次脳機能障害は高齢者だけの障害ではありません。
交通事故や頭部外傷、脳卒中、脳炎などによって、若い人にも起こる可能性があります。
学生や働き盛りの世代では、学業や仕事、家庭生活への影響が大きくなることがあります。
見た目では分かりにくい障害だからこそ、周囲の理解と適切な支援が重要です。
「以前と比べて何かおかしい」と感じたときは、一人で悩まず専門機関へ相談してみましょう。

