超皮質性失語とは?
失語症にはさまざまな種類がありますが、その中でも比較的知られていないものに「超皮質性失語(ちょうひしつせいしつご)」があります。
超皮質性失語は、
- 自分から話すことが難しい
- 相手の話が理解しにくい
といった症状がみられる一方で、
復唱(聞いた言葉を繰り返すこと)が比較的保たれる
という特徴があります。
この記事では、超皮質性失語の特徴や種類、リハビリについてわかりやすく解説します。
超皮質性失語とは?
超皮質性失語とは、言語中枢そのものではなく、その周辺の脳領域が障害されることで起こる失語症です。
ブローカ野やウェルニッケ野自体は比較的保たれているため、
復唱能力が残りやすい
という特徴があります。
そのため、伝導失語とは反対の特徴を示す失語症として知られています。
主な原因
超皮質性失語の原因として最も多いのは脳卒中です。
特に、
- 脳梗塞
- 脳出血
によって言語中枢周辺が障害されることで起こります。
そのほか、
- 頭部外傷
- 脳腫瘍
- 神経変性疾患
などが原因となることもあります。
超皮質性失語の特徴
超皮質性失語の最大の特徴は、
復唱が比較的保たれること
です。
例えば、
「今日は良い天気ですね」
と言われると、
そのまま繰り返すことができます。
しかし、自分から話したり理解したりすることには困難がみられる場合があります。
超皮質性失語の種類
超皮質性失語は主に3つに分類されます。
超皮質性運動失語
ブローカ失語に似た特徴を持ちます。
特徴
- 自分から話すことが少ない
- 発話量が少ない
- 理解は比較的保たれる
- 復唱は良好
会話例
質問には答えられるものの、自分から話題を広げることが難しくなります。
超皮質性感覚失語
ウェルニッケ失語に似た特徴を持ちます。
特徴
- 理解が難しい
- 流暢に話す
- 錯語がみられる
- 復唱は良好
会話例
話し方は流暢ですが、内容がかみ合わないことがあります。
混合型超皮質性失語
最も重度のタイプです。
特徴
- 話すことが難しい
- 理解も難しい
- 復唱だけが比較的保たれる
「孤立言語野症候群」と呼ばれることもあります。
復唱が保たれるのはなぜ?
超皮質性失語では、
- ブローカ野
- ウェルニッケ野
そのものは比較的保たれていることがあります。
そのため、
聞いた言葉をそのまま繰り返す経路が残りやすい
と考えられています。
これが超皮質性失語の特徴的な症状です。
伝導失語との違い
混同されやすい失語症に伝導失語があります。
超皮質性失語
- 復唱ができる
伝導失語
- 復唱が難しい
この違いは失語症の分類で重要なポイントになります。
リハビリでは何をする?
超皮質性失語では、
- 呼称訓練
- 会話訓練
- 聴理解訓練
- 読解訓練
などが行われます。
症状のタイプによってリハビリ内容は異なります。
言語聴覚士が評価を行い、その方に合った訓練を進めます。
家族ができる関わり方
超皮質性失語の方と接するときは、
- 短く分かりやすく話す
- 焦らせない
- 復唱できても理解しているとは限らないことを知る
ことが大切です。
特に、
復唱できる=理解できている
とは限らないため注意が必要です。
まとめ
超皮質性失語とは、言語中枢周辺の障害によって起こる失語症です。
特徴は、
- 復唱が保たれる
- 発話や理解に障害がみられる
ことです。
超皮質性運動失語、超皮質性感覚失語、混合型超皮質性失語の3つのタイプがあり、それぞれ症状が異なります。
適切なリハビリと周囲の理解によって、コミュニケーション能力の改善が期待できます。

