脳卒中50の疑問
脳卒中に関する書籍やリハビリの本は、世の中にたくさん存在します。
しかし、その多くは、麻痺や嚥下障害(飲み込み)といった特定の後遺症に特化した専門書か、
あるいは医療従事者向けの難解な専門書であることが一般的です。
もちろん、それらの本も非常に大切です。
ですが、実際に患者さんやご家族が病院で突然「脳卒中」と言われたとき、真っ先に頭を巡るのは次のような疑問ではないでしょうか。
- 脳の中で一体何が起きているの?
- CTやMRIの画像の「白い影・黒い影」ってどういう意味?
- 発症から6ヶ月がリハビリの限界って本当?
- 急に怒りっぽくなったり、泣き出したりするのはなぜ?
- 退院したあと、再発を防ぐにはどうすればいい?
こうした「病態」「画像」「脳の可塑性」「見えにくい高次脳機能障害」「生活再建」に関する疑問に、
優しく丁寧に答える本がもっとあっても良いのではないか。
そう考えたのが、本書を執筆した一番のきっかけです。
発症から生活再建までを完全網羅
- 第1章:脳卒中の基本としくみ(梗塞・出血・くも膜下の違い、右脳と左麻痺など)
- 第2章:検査・画像・診断の疑問(CTとMRIの違い、画像の影の意味など)
- 第3章:急性期の治療と体の中で起きていること(t-PA、脳浮腫、転院時期など)
- 第4章:脳の回復メカニズムとリハビリの疑問(脳の可塑性、限界説の真実、痙縮など)
- 第5章:麻痺以外の見えにくい症状・精神面の疑問(注意障害、感情の変化、うつなど)
- 第6章:再発予防・生活再建・家族の疑問(再発率、お酒・運転・介護疲労など)
正しく知ることは、漠然とした不安を和らげる
脳卒中は、ある日突然、本人や家族の日常を一変させる病気です。
先が見えない不安や恐怖に襲われるのは当然のことです。
しかし、「正しく知ること」は、漠然とした恐怖を和らげ、これからどう歩んでいけば良いのかという希望の道標になります。
脳は、一度傷ついても壊れたネットワークを繋ぎ直そうとする可塑性という素晴らしい可能性を秘めています。
今まさに脳卒中という大きな試練と向き合っている患者さんご本人、そして傍らで支えるご家族の疑問を解消し、
前を向いて一歩を踏み出すための伴走者として、本書が少しでもお役に立てれば幸いです。


