失語症の方の復職までの流れ
失語症になった後、
「また仕事に戻りたい」
「復職できる可能性はあるのだろうか」
と考える方は少なくありません。
ご家族も、
「いつ頃から働けるのだろう」
「どのような準備が必要なのだろう」
と気になることでしょう。
失語症があっても復職を果たしている方はたくさんいます。
ただし、焦って職場へ戻るのではなく、段階的に準備を進めることが大切です。
この記事では、失語症の方が復職するまでの一般的な流れについて解説します。
復職を考える前に大切なこと
まず知っておきたいのは、「退院したらすぐ復職」とは限らないということです。
失語症の方は、
・言葉を理解する
・話す
・読む
・書く
といった能力に課題が残ることがあります。
また、
・体力
・集中力
・疲労のしやすさ
も仕事に影響します。
まずは現在の状態を把握することが大切です。
ステップ1:リハビリを継続する
復職を目指す場合、まずはリハビリを継続しながら回復を図ります。
例えば、
・言語聴覚士による訓練
・自主練習
・日常会話の練習
などです。
職場で必要となる能力を意識しながら取り組むこともあります。
復職はリハビリの延長線上にあると考えるとよいでしょう。
ステップ2:現在の能力を評価する
復職を考える際には、
「何ができるか」
を客観的に確認する必要があります。
例えば、
・会話はどの程度できるか
・電話対応は可能か
・メールが書けるか
・指示を理解できるか
などです。
言語聴覚士や医師が評価を行うこともあります。
ステップ3:職場と連絡を取る
復職を視野に入れる段階になったら、職場との連絡を始めます。
確認したい内容としては、
・現在の業務内容
・復職の条件
・配慮可能な内容
などがあります。
職場側も失語症について詳しく知らない場合があるため、状況を共有することが大切です。
ステップ4:復職の可否を検討する
現在の状態と仕事内容を照らし合わせながら、復職が可能かを検討します。
例えば、電話対応が中心の仕事と、パソコン作業中心の仕事では求められる能力が異なります。
以前と同じ業務が難しい場合は、業務内容の調整を検討することもあります。
ステップ5:職場見学や面談を行う
実際の職場環境を確認することも大切です。
例えば、
・職場見学
・上司との面談
・産業医との面談
などです。
復職後のイメージを具体的に持つことで、不安の軽減につながります。
ステップ6:試験出勤を行うこともある
職場によっては、試験出勤を行う場合があります。
これは、実際に出勤してみて、
・体力は持つか
・業務ができるか
・通勤できるか
を確認するための期間です。
本格復帰の前に試せるため、安心して準備を進められます。
ステップ7:短時間勤務から始める
復職直後からフルタイム勤務を行うと、負担が大きくなることがあります。
そのため、
・短時間勤務
・週数日の勤務
から始めるケースもあります。
少しずつ勤務時間を増やしながら慣れていくことが大切です。
復職後も課題は続く
復職はゴールではありません。
実際に働き始めると、
・会議が難しい
・電話対応が負担
・疲れやすい
といった新たな課題が見つかることがあります。
そのため、復職後もリハビリや相談を継続することが大切です。
復職できない場合も別の道がある
もし以前の職場への復帰が難しかったとしても、それで終わりではありません。
例えば、
・配置転換
・障害者雇用
・就労移行支援
・就労継続支援
などの選択肢があります。
働き方は一つではありません。
その人に合った形を探していくことが大切です。
まとめ
失語症の方の復職は、
- リハビリを継続する
- 現在の能力を評価する
- 職場と連絡を取る
- 復職の可否を検討する
- 面談や職場見学を行う
- 試験出勤を行う
- 段階的に復職する
という流れで進むことが一般的です。
復職には時間がかかることもありますが、焦る必要はありません。
大切なのは、無理なく働き続けられる環境を整えることです。
医療スタッフや職場と連携しながら、その人らしい働き方を目指していきましょう。

