聴覚障害で障害者手帳は取得できる?
「難聴がありますが、障害者手帳は取得できますか?」
「どのくらい聞こえにくいと対象になるのでしょうか。」
聴覚障害がある方の中には、「障害者手帳を取得できるのだろうか」と疑問に思う方も多いでしょう。
身体障害者手帳を取得すると、補装具費の支給や各種福祉サービスなどを利用できる場合があります。
一方で、すべての難聴が対象になるわけではなく、聴力や聞こえの状態など一定の基準を満たす必要があります。
この記事では、聴覚障害と身体障害者手帳の対象や申請の流れ、利用できる支援について、言語聴覚士がわかりやすく解説します。
身体障害者手帳とは?
身体障害者手帳は、身体に一定以上の障害がある方を対象とした公的な手帳です。
聴覚障害のほかにも、
- 視覚障害
- 肢体不自由
- 内部障害
などが対象となります。
手帳を取得すると、
自治体ごとにさまざまな福祉サービスを利用できる場合があります。
聴覚障害でも取得できる?
はい。
一定以上の聴覚障害がある場合は、身体障害者手帳の対象となることがあります。
ただし、「聞こえにくい」という自覚だけではなく、身体障害者福祉法で定められた認定基準を満たしているかどうかが重要になります。
どのような基準で判定されるの?
認定では、耳鼻咽喉科で行う聴力検査の結果をもとに判定されます。
一般的には、両耳の聴力や、言葉の聞き取りの状態などを総合的に評価します。
認定基準に該当するかどうかは、身体障害者福祉法に基づいて判断されます。
詳しい等級や基準については、自治体や耳鼻咽喉科で確認しましょう。
等級によって受けられる支援が異なる
身体障害者手帳には、障害の程度に応じた等級があります。
等級によって、利用できる制度や支援内容が異なる場合があります。
例えば、
- 補聴器購入費の助成
- 税金の軽減
- 公共交通機関の割引
- 福祉サービス
などがあります。
制度の内容は自治体によって異なるため、お住まいの市区町村へ確認することが大切です。
補聴器を使っていても取得できる?
補聴器を使用している方でも、認定基準を満たしていれば、身体障害者手帳の対象になることがあります。
判定は、補聴器を装用した状態ではなく、原則として補聴器を使用しない状態の聴力検査結果などをもとに行われます。
詳しくは、耳鼻咽喉科で相談しましょう。
申請の流れ
申請の流れは自治体によって多少異なりますが、一般的には次のような手順になります。
- 耳鼻咽喉科を受診する
- 指定医による診断書・意見書を作成してもらう
- 市区町村の窓口へ申請する
- 審査後、身体障害者手帳が交付される
申請から交付までは、一定の期間がかかることがあります。
手帳を取得するメリット
身体障害者手帳を取得する目的は、「障害を証明すること」だけではありません。
生活を支える制度を利用しやすくすることも大きな目的です。
例えば、
- 補聴器購入費の助成
- 医療費助成(自治体による)
- 公共交通機関の割引
- 税制上の優遇
- 就労支援サービス
など、生活を支える制度につながることがあります。
手帳を取得するかどうかは本人が決められる
認定基準を満たしていても、必ず取得しなければならないわけではありません。
制度の内容を確認した上で、本人や家族が必要性を考えて申請することができます。
迷った場合は、耳鼻咽喉科や自治体の福祉窓口へ相談するとよいでしょう。
言語聴覚士ができる支援
言語聴覚士(ST)は、聞こえによる生活上の困りごとを評価し、補聴器やコミュニケーション方法について助言を行います。
また、必要に応じて、利用できる福祉制度や支援機関について情報提供を行い、耳鼻咽喉科や自治体と連携しながらサポートします。
困ったときは一人で悩まないことが大切
「まだ手帳の対象ではないかもしれない」「制度がよく分からない」と思っている方も少なくありません。
しかし、制度を知ることで、生活しやすくなることもあります。
気になることがあれば、耳鼻咽喉科や自治体の障害福祉窓口へ相談し、自分に利用できる制度があるか確認してみましょう。
まとめ
聴覚障害がある方は、一定の認定基準を満たすことで身体障害者手帳を取得できる場合があります。
認定は耳鼻咽喉科で行う聴力検査などをもとに判断され、補聴器購入費の助成や税制上の優遇、公共交通機関の割引など、さまざまな福祉サービスを利用できる可能性があります。
制度の内容や対象となる基準は自治体によって異なる部分もあるため、気になる方は耳鼻咽喉科や自治体の障害福祉窓口へ相談し、自分に利用できる支援を確認してみましょう。

