吃音はどれくらいの人にみられる?

吃音は決して珍しい障害ではありません

吃音は、「自分の周りにはあまりいない」と感じる方も多いかもしれません。

しかし実際には、吃音は決して珍しい障害ではありません。

幼児期には多くの子どもが一時的に吃音を経験し、その一部が学童期以降も続きます。大人になっても吃音のある人は少なくなく、学校や職場、地域社会の中にも多くの当事者が生活しています。


幼児では約5〜8%が経験するといわれている

研究では、幼児の約5〜8%が一度は吃音を経験すると報告されています。

これは20人のクラスで考えると、1〜2人程度が吃音を経験する計算になります。

つまり、幼児期の吃音は決して珍しいものではありません。


多くの子どもは自然に改善する

幼児期に始まった吃音のすべてが大人まで続くわけではありません。

多くの子どもは成長とともに症状が軽くなったり、自然に改善したりします。

そのため、幼児期に吃音を経験した子どもの全員が将来も吃音になるわけではありません。

一方で、症状が長期間続く子どももおり、必要に応じて言語聴覚士など専門家による支援が行われます。


成人では約1%にみられる

自然に改善する人が多いため、成人になると吃音のある人の割合は減少します。

現在では、成人のおよそ1%が吃音をもつと考えられています。

100人に1人という割合は決して少なくありません。

例えば、

  • 学校
  • 職場
  • 地域活動

など、身近な場所にも吃音のある方がいる可能性があります。


男性に多い傾向がある

吃音は男女ともにみられますが、男性の方が多いことが知られています。

幼児期では男女差はそれほど大きくありませんが、成長とともに自然に改善する割合は女児の方が高いと考えられています。

そのため、成人では男性の割合が高くなり、おおよそ男性が女性の3〜4倍程度と報告されています。

ただし、女性にも吃音はみられるため、「男性だけの障害」というわけではありません。


国や言語が違ってもみられる

吃音は、日本だけでみられる障害ではありません。

世界中のさまざまな国や地域で確認されており、日本語だけでなく、

  • 英語
  • 中国語
  • 韓国語
  • スペイン語

など、あらゆる言語でみられます。

言語や文化が異なっても発症率は大きく変わらないことから、吃音は脳の働きや発達に関係する障害であると考えられています。


周囲に気づかれにくいこともある

吃音があっても、

  • 話す場面を避ける
  • 電話を控える
  • 話しやすい言葉に言い換える

など、自分なりの工夫をして生活している人も少なくありません。

そのため、「吃音の人に会ったことがない」と感じる方もいます。

実際には、周囲に気づかれないよう努力している当事者も多くいます。


数字だけではわからない「困りごと」

吃音は人数だけでなく、生活への影響にも目を向けることが大切です。

例えば、

  • 発表が苦手
  • 面接で緊張する
  • 電話応対が不安
  • 自己紹介を避けてしまう

など、日常生活や仕事、人間関係に影響することがあります。

一方で、吃音があっても自分らしく生活し、さまざまな分野で活躍している方もたくさんいます。

重要なのは、吃音の有無ではなく、その人が安心して話せる環境や支援があることです。


まとめ

吃音は、幼児では約5〜8%が経験し、成人では約1%にみられるとされています。多くの子どもは自然に改善しますが、一部では症状が続くことがあります。

また、吃音は世界中でみられる身近な障害であり、決して珍しいものではありません。正しい知識を持ち、当事者が安心して話せる環境を整えることが、社会全体にとって大切です。

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