間接訓練とは?食べずに行うリハビリ
「間接訓練とは何ですか?」
「食べ物を使わないリハビリには意味があるのでしょうか?」
「なぜ食べずに練習するのですか?」
嚥下リハビリには、大きく分けて
- 間接訓練
- 直接訓練
の2種類があります。
そのうち間接訓練とは、食べ物や飲み物を使わずに行うリハビリのことです。
「食べる練習をしないのに、本当に効果があるの?」と思われるかもしれません。
しかし、飲み込みに必要な筋肉や動きを改善するためには、食べる前の準備となる間接訓練が重要になることも少なくありません。
この記事では、間接訓練の目的や内容、どのような人に行われるのかについてわかりやすく解説します。
間接訓練とは?
間接訓練とは、食べ物や飲み物を使わずに、飲み込みに必要な機能を改善・維持するための訓練です。
飲み込みには、
- 唇
- 舌
- 頬
- あご
- のど
- 呼吸
など、多くの器官が関わっています。
間接訓練では、それぞれの働きを高めることを目指します。
なぜ食べずに訓練するの?
嚥下障害がある方の中には、食べ物を使うと誤嚥する危険性が高い方もいます。
そのような場合でも、間接訓練なら比較的安全にリハビリを行うことができます。
また、食べるための土台となる機能を整えることで、その後の直接訓練や食事につなげることができます。
間接訓練の目的
間接訓練の主な目的は、
- 飲み込みに必要な筋力を維持・向上させる
- 飲み込みの動きをスムーズにする
- 誤嚥しにくい状態をつくる
- 安全に食べる準備をする
ことです。
病気や状態によっては、「改善」よりも「現在の機能を維持すること」が目的になる場合もあります。
どのような訓練を行うの?
間接訓練にはさまざまな種類があります。
舌の運動
舌を前後・上下・左右へ動かす練習です。
舌の動きが良くなることで、食べ物を口の中でまとめたり、のどへ送り込んだりしやすくなります。
唇や頬の運動
唇をしっかり閉じる練習や、頬を膨らませる練習などを行います。
これにより、食べ物が口からこぼれにくくなったり、口の中に残りにくくなったりすることが期待できます。
発声訓練
大きな声を出したり、「あー」「いー」などの発声を行ったりすることもあります。
発声と飲み込みには共通する筋肉が多く使われているため、
声を出す練習が飲み込みの改善につながることがあります。
呼吸や咳の訓練
誤嚥したときには、咳で異物を外へ出すことが大切です。
そのため、深呼吸や咳を強く出す練習を行い、気道を守る力を高めます。
飲み込みに関わる筋肉の訓練
例えば、
- シャキア訓練(頭部挙上訓練)
- 顎を使った運動
などがあります。
これらは、飲み込みに必要な筋肉を鍛えることを目的としています。
間接訓練だけで治る?
間接訓練だけで嚥下障害が改善する方もいますが、
多くの場合は、直接訓練や食事の工夫と組み合わせて行われます。
どの訓練が適しているかは、嚥下障害の原因や重症度によって異なります。
自己流で行ってもいい?
インターネットや動画で紹介されている訓練を、自己判断で始めることはおすすめできません。
例えば、病気によっては、適さない訓練もあります。
また、正しい方法で行わないと、十分な効果が得られないこともあります。
必ず医師や言語聴覚士の評価を受け、自分に合った訓練を教えてもらいましょう。
毎日続けることが大切
間接訓練は、一度行っただけで大きく変化するものではありません。
毎日少しずつ続けることで、筋力や動きの維持・改善につながります。
ただし、疲れすぎるほど無理をする必要はありません。
体調に合わせて継続することが大切です。
直接訓練との違い
間接訓練は、食べ物を使わずに行うリハビリです。
一方、直接訓練は、実際に水やゼリー、食事などを使って行うリハビリです。
間接訓練で飲み込みの準備を整え、状態に応じて直接訓練へ進んでいくことがあります。
まとめ
間接訓練とは、食べ物や飲み物を使わずに、飲み込みに必要な機能を改善・維持するためのリハビリです。
舌や唇、頬の運動、発声訓練、呼吸や咳の練習などを行い、安全に食べるための土台をつくります。
特に、誤嚥の危険性が高い方でも比較的安全に行えることが大きな特徴です。
間接訓練は、一人ひとりの状態に合わせて内容が異なります。
自己判断で始めるのではなく、医師や言語聴覚士の指導を受けながら、無理なく継続していきましょう。

