構音障害のリハビリでやってはいけない練習はある?

「たくさん練習すれば早く良くなりますか?」
「インターネットで見つけた口の体操をやっても大丈夫?」
「やってはいけない練習はありますか?」

構音障害のリハビリでは、「頑張れば頑張るほど良くなる」と考えてしまう方も少なくありません。

しかし、構音障害では、やみくもに練習すればよいわけではありません。

病気によっては、無理な練習がかえって疲労を招いたり、話しにくさを強めたりすることもあります。

この記事では、構音障害のリハビリで気をつけたいことや、避けた方がよい練習について分かりやすく解説します。

「たくさん練習すれば良い」とは限らない

リハビリは、量よりも「質」が大切です。

長時間続けるよりも、短時間でも集中して取り組む方が効果的なことが多くあります。

疲れている状態で無理に続けると、発音が崩れたり、声が出にくくなったりして、

正しい話し方を身につけにくくなることがあります。

自己流のトレーニングは注意が必要

インターネットや動画では、さまざまな口の体操や発声練習が紹介されています。

これらが役立つ場合もありますが、すべての構音障害に適しているわけではありません。

例えば、舌の運動が必要な方もいれば、呼吸や話す速さを調整する方が効果的な方もいます。

原因に合わない練習を続けても、期待した効果が得られないことがあります。

筋肉を無理に鍛えようとしない

「筋肉が弱いなら、筋トレをすれば良くなる」と思われることがあります。

しかし、ALSや筋ジストロフィーなどの病気では、

筋肉に過度な負担をかけることで疲労が強くなり、かえって話しにくくなる可能性があります。

筋肉を鍛えることが適しているかどうかは、病気によって異なります。

自己判断で負荷の強い練習を続けることは避けましょう。

無理に大きな声を出し続けない

「もっと大きな声で」と言われると、必要以上に力を入れて声を出そうとする方もいます。

しかし、無理に大きな声を出し続けると、のどに負担がかかり、疲れや声のかすれにつながることがあります。

大切なのは、力任せに話すことではなく、呼吸と発声のバランスを整えることです。

疲れているときは休憩する

話している途中で疲れを感じたら、無理をせず休憩しましょう。

特に、

  • ALS
  • パーキンソン病
  • 重症筋無力症

などでは、

疲れによって話しにくさが強くなることがあります。

「毎日続けること」は大切ですが、「無理を続けること」は大切ではありません。

他の人と比べない

構音障害の回復には個人差があります。

同じ病気でも、改善の速さや症状は一人ひとり異なります。

「他の人はもっと話せるようになった」と比べるよりも、

昨日の自分、先月の自分と比べて、少しずつ変化を見つけることが大切です。

困ったら言語聴覚士に相談する

「この練習は合っているのかな?」「もっと別の方法があるのでは?」と感じたら、

自己判断で練習を増やす前に、言語聴覚士へ相談しましょう。

症状が変化すれば、リハビリの内容も見直した方がよい場合があります。

定期的に評価を受けることで、その時期に合った練習を続けることができます。

家族が気をつけたいこと

ご家族は、「もっと練習すれば良くなる」という思いから、

何度も言い直しを求めたり、長時間練習を勧めたりすることがあるかもしれません。

しかし、過度な練習は、ご本人の疲労や意欲の低下につながることがあります。

ご本人の体調や表情を見ながら、無理のないペースで続けられるよう支えることが大切です。

まとめ

構音障害のリハビリでは、「たくさん練習すれば早く良くなる」とは限りません。

自己流の練習や、筋肉に過度な負担をかける運動、疲れているのに無理を続けることは、かえって逆効果になる場合があります。

大切なのは、その方の病気や症状に合った方法を、無理なく続けることです。

練習方法に迷ったときは、一人で判断せず、言語聴覚士に相談しながら進めていきましょう。

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