電話が苦手なときはどうする?
失語症になると、
「電話ができなくなった」
「電話が怖くなった」
と感じる方が少なくありません。
もともとは普通に電話ができていた方でも、
失語症の影響によって電話でのやり取りが難しくなることがあります。
ご家族からも、
「電話に出られなくなった」
「予約や問い合わせができなくなった」
という相談をよく受けます。
電話は私たちの生活に欠かせない手段ですが、
失語症の方にとっては特に難しいコミュニケーション方法の一つです。
この記事では、電話が苦手になる理由と、その対処法について解説します。
なぜ電話が難しくなるの?
電話では相手の顔が見えません。
そのため、
・表情
・ジェスチャー
・口の動き
・指差し
などの情報が使えなくなります。
会話は「聞く」と「話す」だけで進むため、失語症の方にとって大きな負担になります。
普段の対面会話では理解できる内容でも、電話になると難しくなることがあります。
相手の話を聞き取るのが難しい
失語症では、人の話を理解する力が低下することがあります。
電話では、
・声が聞き取りにくい
・話すスピードが速い
・内容を繰り返し確認できない
といった状況が起こります。
そのため、
「聞こえているけれど意味が分からない」
という状態になることがあります。
自分の気持ちを伝えにくい
電話では、その場で返答する必要があります。
しかし失語症では、
・言葉が出てこない
・言いたいことを整理できない
・言い間違いが増える
といったことがあります。
そのため、
「伝えたいのに伝えられない」
というもどかしさを感じやすくなります。
電話が苦手になるのは自然なこと
電話でうまく話せなかった経験が続くと、
「また失敗するかもしれない」
「迷惑をかけるかもしれない」
という不安が強くなります。
その結果、電話そのものを避けるようになることがあります。
これは珍しいことではありません。
まずは、
「電話が苦手になっても当然」
と考えることが大切です。
無理に電話を続ける必要はない
電話が難しいからといって、無理に電話だけにこだわる必要はありません。
現在はさまざまな連絡手段があります。
例えば、
・LINE
・メール
・SMS
・チャット
などです。
文字でやり取りできる方であれば、これらを活用することで負担を減らせる場合があります。
家族がサポートする方法
電話でのやり取りが必要な場合は、家族がサポートすることも有効です。
例えば、
・予約の電話を代行する
・重要な連絡を代わりに受ける
・本人の隣で補助する
といった方法があります。
ただし、すべて家族が代わりに行うのではなく、本人ができる部分は残しておくことも大切です。
電話の内容を事前に準備する
電話をかける必要がある場合は、事前準備が役立ちます。
例えば、
・伝えたい内容を書く
・質問を書き出す
・必要な情報をメモする
などです。
準備をしておくことで安心感が生まれ、電話しやすくなることがあります。
練習から始める方法もある
失語症の回復段階によっては、電話の練習が有効なこともあります。
例えば、
・家族同士で電話する
・短い会話から始める
・決まった内容を話す
といった練習です。
成功体験を積み重ねることで、自信につながることがあります。
電話以外でも社会参加はできる
電話が苦手になると、
「もう人と関われない」
と感じる方もいます。
しかし、社会とのつながりは電話だけではありません。
直接会う
LINEを使う
メールを送る
など、さまざまな方法があります。
大切なのは、自分に合ったコミュニケーション方法を見つけることです。
まとめ
失語症の方にとって電話は難しいコミュニケーション手段の一つです。
・相手の顔が見えない
・聞き取りが難しい
・言葉が出にくい
・その場で返答する必要がある
といった理由があります。
電話が苦手なときは、
・LINEやメールを活用する
・家族がサポートする
・事前に内容を準備する
・少しずつ練習する
といった方法が役立ちます。
電話が難しくなっても、コミュニケーションの方法は一つではありません。
本人に合った方法を見つけながら、無理のない形で人とのつながりを続けていくことが大切です。

