絵カードを使った失語症訓練
失語症のリハビリでは、さまざまな教材が使われます。
その中でも特に広く活用されているのが、絵カードです。
絵カードを使うことで、
- 言葉を思い出す
- 人の話を理解する
- 会話の練習をする
など、さまざまな訓練を行うことができます。
失語症のリハビリを始めたばかりの方から、長期間訓練を続けている方まで活用できる教材です。
この記事では、絵カードを使った失語症訓練についてわかりやすく解説します。
絵カードとは?
絵カードとは、物や動作などのイラストが描かれたカードのことです。
例えば、
- りんご
- 犬
- 時計
- 病院
といった物の絵や、
- 食べる
- 歩く
- 読む
といった動作の絵があります。
言葉と意味を結び付けるために使用されます。
なぜ絵カードを使うの?
失語症では、言葉だけでは理解しにくいことがあります。
しかし、絵があることで、視覚的な情報を利用しながら言葉を学習できるようになります。
そのため、理解しやすく、取り組みやすい教材として広く利用されています。
呼称訓練に活用する
最もよく行われるのが、呼称訓練です。
例えば、りんごの絵を見て、「りんご」と答えます。
物の名前を思い出す練習になり、呼称障害の改善が期待できます。
聴理解訓練に活用する
絵カードは、話を理解する練習にも使われます。
例えば、複数のカードを並べ、「犬を指してください」と伝えます。
聞いた言葉と絵を結び付けることで、聴理解能力を高めることができます。
読解訓練に活用する
文字カードと組み合わせる方法もあります。
例えば、「りんご」という文字を見て、正しい絵カードを選びます。
文字と意味を結び付ける読解訓練になります。
書字訓練に活用する
絵カードを見ながら、名前を書く練習もできます。
例えば、時計の絵を見て、「とけい」と書きます。
言葉を思い出して書く力を鍛えることができます。
動作絵カードも活用される
失語症リハビリでは、動作を描いた絵カードもよく使われます。
例えば、
- 食べる
- 飲む
- 洗う
- 走る
などです。
名詞だけでなく動詞の練習もできるため、会話力向上につながります。
文を作る練習にも使える
回復が進んできたら、絵カードを使って文章を作ることもあります。
例えば、男の子がリンゴを食べている絵を見て、
「男の子がリンゴを食べています」と表現します。
文章構成の練習になります。
会話訓練にも役立つ
絵カードを見ながら、
- 何をしていますか?
- どこですか?
- 誰がいますか?
などの質問を行うこともできます。
自然な会話の練習につながります。
自宅でも取り組みやすい
絵カードの大きなメリットは、家庭でも簡単に取り組めることです。
市販教材だけでなく、
- 写真
- 雑誌の切り抜き
- スマートフォンの画像
などでも代用できます。
日常生活に近い内容ほど実用的な練習になります。
家族が気をつけたいこと
絵カード訓練では、すぐに答えを教えないことが大切です。
ご本人が言葉を探す時間も重要な訓練になります。
ただし、困っている様子が続く場合は、
- 最初の音を伝える
- 選択肢を提示する
などのヒントを出してもよいでしょう。
絵カード訓練のメリット
絵カードには、
- 分かりやすい
- 成功体験を得やすい
- 自宅でできる
- 幅広い訓練に使える
というメリットがあります。
そのため、失語症リハビリの基本教材として広く活用されています。
まとめ
絵カードは、失語症リハビリで最もよく使われる教材の一つです。
呼称訓練だけでなく、
- 聴理解訓練
- 読解訓練
- 書字訓練
- 会話訓練
など幅広い場面で活用できます。
絵という視覚的な手がかりを利用することで、言葉を理解しやすくなり、言葉を思い出す練習にもなります。
ご本人のレベルに合わせて活用することで、効果的な失語症リハビリにつながります。

