左脳と右脳の役割の違い
まずは5分ほどの動画で全体像をご覧ください。
その後、記事でさらに詳しく解説しています。
脳卒中や失語症について調べていると、
「左脳が障害されると失語症になる」
「右脳には別の役割がある」
という説明を目にすることがあります。
では、左脳と右脳にはどのような違いがあるのでしょうか?
この記事では、左脳と右脳の役割の違いについて、失語症との関係も交えながらわかりやすく解説します。
脳は左右に分かれている
私たちの脳は、大きく
- 左脳
- 右脳
の2つに分かれています。
左右の脳は脳梁(のうりょう)という神経線維でつながっており、お互いに情報をやり取りしています。
それぞれに得意な役割がありますが、実際には協力しながら働いています。
左脳の主な役割
左脳は、言葉や論理的な思考に関わることが多いとされています。
例えば、
- 話す
- 聞いて理解する
- 読む
- 書く
- 計算する
- 論理的に考える
といった機能です。
多くの人では、言語機能の中心は左脳にあります。
そのため、左脳が障害されると失語症が起こりやすくなります。
右脳の主な役割
右脳は、空間認識や感覚的な情報処理に関わることが多いとされています。
例えば、
- 顔を見分ける
- 地図を理解する
- 空間を把握する
- 音楽を楽しむ
- 表情や感情を読み取る
といった機能です。
また、会話の中の雰囲気やニュアンスを理解する役割も担っています。
左脳が障害されるとどうなる?
左脳の損傷では、
- 失語症
- 読字障害
- 書字障害
- 計算障害
などがみられることがあります。
特に言葉の機能への影響が大きいことが特徴です。
例えば、
言いたいことは分かっているのに言葉が出てこない
という失語症の症状は、左脳の言語中枢が障害されることで起こります。
右脳が障害されるとどうなる?
右脳の損傷では、
- 半側空間無視
- 注意障害
- 感情の理解の低下
- 地図が分からない
- 人の表情が読み取りにくい
といった症状がみられることがあります。
例えば、右脳が障害されると、
食事の左側だけ残してしまう
という半側空間無視が起こることがあります。
左脳=理系、右脳=芸術系は本当?
「左脳は理系」「右脳は芸術系」という説明を聞いたことがあるかもしれません。
しかし近年の研究では、
脳の機能は左右どちらか一方だけで働いているわけではない
ことが分かっています。
例えば会話をするときも、
- 左脳は言葉そのものを処理する
- 右脳は感情や抑揚を処理する
というように、両方の脳が協力しています。
失語症との関係
失語症を理解するうえで重要なのは、
多くの人では言語機能が左脳に集中している
という点です。
そのため、
- 左脳の脳梗塞
- 左脳の脳出血
では失語症が起こりやすくなります。
一方、右脳の障害では失語症は起こりにくいものの、会話のニュアンスが理解しにくくなることがあります。
まとめ
左脳と右脳にはそれぞれ得意な役割があります。
左脳
- 話す
- 聞く
- 読む
- 書く
- 計算
- 論理的思考
右脳
- 空間認識
- 表情の理解
- 感情の理解
- 音楽
- 注意機能
失語症は主に左脳の言語中枢が障害されることで起こります。
脳の働きを理解することは、失語症や高次脳機能障害を理解する第一歩になります。

