長く支え続けるための心構え

失語症のあるご家族を支えていると、

「この先どうなるのだろう」
「自分はずっと支え続けられるだろうか」

と不安になることがあるかもしれません。

発症直後は特に、

・リハビリ
・通院
・生活の変化
・将来への不安

などに追われ、気が張り続けることもあります。

しかし、失語症との付き合いは数週間や数か月で終わるものではありません。

長い時間をかけて向き合っていくことが多いからこそ、無理なく支え続けるための心構えが大切になります。

この記事では、失語症の方を長く支えるために大切な考え方について解説します。

最初から完璧を目指さない

失語症になった直後は、

「何とかしてあげたい」
「できる限り支えたい」

という気持ちが強くなります。

それ自体はとても自然なことです。

しかし、

・常に優しく接する
・すべてを理解する
・失敗しない

ことは誰にもできません。

完璧を目指しすぎると、疲れがたまりやすくなります。

長く支えるためには、

「できる範囲で支える」

という考え方が大切です。

回復を焦りすぎない

失語症の回復には個人差があります。

数か月で大きく改善する方もいれば、何年もかけて少しずつ回復する方もいます。

そのため、

「なぜ良くならないのだろう」
「もっと頑張らなければ」

と焦ってしまうことがあります。

しかし、焦りは本人にも家族にも負担になります。

大切なのは、

昨日より少し良くなったこと

に目を向けることです。

小さな変化を喜ぶ

失語症の回復は、目に見える大きな変化ばかりではありません。

例えば、

・新しい単語が出た
・自分から話しかけた
・電話に出られた
・買い物に参加できた

など、小さな変化の積み重ねです。

大きな目標だけを見るのではなく、小さな成長を一緒に喜ぶことが大切です。

家族も自分の生活を大切にする

失語症の方を支えることに集中するあまり、自分の生活を後回しにしてしまう方がいます。

しかし、

・趣味
・仕事
・友人との交流
・休息

も同じように大切です。

家族が疲れ切ってしまうと、長く支えることが難しくなります。

自分の生活を大切にすることは、結果的にご本人を支えることにもつながります。

「支える人」だけにならない

失語症になる前は、

夫婦
親子
兄弟姉妹

としての関係があったはずです。

しかし、病気をきっかけに、

「介護する人」
「支援する人」

という関係だけになってしまうことがあります。

もちろん支援は大切ですが、

一緒に散歩する
テレビを見る
食事を楽しむ

といった時間も大切にしましょう。

家族としての関係を忘れないことが、長く支える力になります。

一人で抱え込まない

長く支え続けるためには、支援の輪を広げることも重要です。

例えば、

・言語聴覚士
・医師
・ケアマネジャー
・家族会
・患者会

などです。

困ったときに相談できる相手がいるだけでも、気持ちは大きく変わります。

家族だけで頑張り続ける必要はありません。

うまくいかない日があってもいい

毎日が順調に進むとは限りません。

例えば、

・会話がうまくいかない日
・リハビリを嫌がる日
・家族が疲れている日

もあります。

そんなときに、

「もっと頑張らなければ」

と自分を追い込む必要はありません。

うまくいかない日があるのは当たり前です。

長い目で見れば、それも自然な経過の一部です。

感謝や喜びを見つける

失語症によって失われたものに目が向きやすくなります。

しかし、

・一緒に笑えた
・気持ちが伝わった
・外出できた

など、今ある喜びにも目を向けてみましょう。

失語症になっても、家族として共有できる時間はたくさんあります。

「続けること」を大切にする

失語症の方を支えるうえで最も大切なのは、無理なく続けることです。

短期間だけ頑張るよりも、

少し力を抜きながら続ける

方が結果的に長く支えることができます。

マラソンのように、ペース配分を意識することが大切です。

まとめ

失語症の方を長く支え続けるためには、

・完璧を目指さない
・回復を焦らない
・小さな変化を喜ぶ
・自分の生活も大切にする
・一人で抱え込まない
・うまくいかない日を受け入れる

ことが大切です。

家族が無理なく元気でいることは、ご本人にとっても大きな支えになります。

失語症との付き合いは長く続くことがありますが、一人で頑張り続ける必要はありません。

周囲の力も借りながら、その人らしい生活を一緒に支えていきましょう。

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