失語症による書字障害とは?

失語症になると、

「文字が書けなくなった」
「漢字が思い出せない」
「文章を書こうとしても途中で止まってしまう」

といった症状が現れることがあります。

このような「書くこと」の障害を、書字障害(しょじしょうがい)と呼びます。

失語症というと会話の障害が注目されがちですが、実際には書く力にも大きな影響が及ぶことがあります。

この記事では、失語症による書字障害の特徴や原因、リハビリについてわかりやすく解説します。

書字障害とは?

書字障害とは、文字や文章を書くことが難しくなる症状のことです。

失語症では、

  • 自分の名前が書けない
  • 漢字が思い出せない
  • メモが書けない
  • 日記が書けない
  • LINEやメールが作れない

などの症状がみられることがあります。

専門的には失書(しっしょ)と呼ばれることもあります。

なぜ書字障害が起こるの?

文字を書くためには、

  1. 書きたい内容を考える
  2. 言葉を選ぶ
  3. 文字を思い出す
  4. 正しい順番で並べる
  5. 手を動かして書く

という複数の作業が必要です。

失語症では、脳の言語中枢が障害されることで、これらの過程に問題が生じます。

その結果、書くことが難しくなります。

手が動かないわけではない

書字障害があると、「手の麻痺が原因では?」と思われることがあります。

しかし、失語症による書字障害では、ペンを持って字を書く動作はできることが少なくありません。

問題は、何を書けばよいか分からない、文字が思い出せないという言語機能の障害です。

書字障害の主な症状

漢字が思い出せない

最もよくみられる症状の一つです。

例えば、「病院」という言葉は理解できても、

漢字で書こうとすると書けないことがあります。

ひらがなやカタカナが書けない

症状によっては、かな文字を書くことが難しくなることもあります。

名前や住所が書けない

自分の名前や住所のような身近な情報でも、文字として表現できなくなることがあります。

文章が作れない

単語は書けても、文章としてまとめることが難しくなる場合があります。

書き間違いが増えることもある

失語症では、文字の言い間違いに似た症状が書字にも現れます。

例えば、

  • 漢字を間違える
  • 文字を抜かす
  • 文字の順番が入れ替わる

といった誤りがみられることがあります。

話せるのに書けないこともある

失語症では、話す力と書く力が一致しないことがあります。

例えば、会話ではスムーズに話せるのに、文章を書くことが難しいという方もいます。

反対に、話すことは難しいが書く方が得意という場合もあります。

日常生活への影響

書字障害はさまざまな場面で困りごとにつながります。

例えば、

  • 病院の問診票
  • 銀行の手続き
  • 買い物メモ
  • カレンダーへの予定記入
  • LINEやメール

などです。

そのため、生活の自立にも影響することがあります。

リハビリでは何をする?

書字障害に対しては、

  • なぞり書き
  • 写字
  • 漢字練習
  • 単語書字訓練
  • 短文作成訓練

などが行われます。

症状に応じて段階的に練習を進めます。

家族ができる工夫

書字障害がある方には、

  • 見本を用意する
  • メモ帳を活用する
  • スマートフォンの予測変換を使う
  • 音声入力を活用する

といった工夫が役立ちます。

また、「ちゃんと書いて」と急かすのではなく、

書きやすい環境を整えることが大切です。

まとめ

失語症による書字障害とは、文字や文章を書くことが難しくなる症状です。

原因は手の問題ではなく、言葉や文字を処理する脳の働きの障害にあります。

症状としては、

  • 漢字が思い出せない
  • 名前や住所が書けない
  • 文章が作れない

などがみられます。

適切なリハビリや支援によって改善する可能性があるため、焦らず継続的に取り組むことが大切です。

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