食事の時間が長くなったら要注意?
「最近、食事に1時間近くかかるようになりました。」
「以前より食べ終わるまで時間がかかっています。」
「年齢のせいだから仕方ないのでしょうか?」
食事の時間は、人それぞれ違います。
ゆっくり味わって食べること自体は悪いことではありません。しかし、以前と比べて明らかに食事時間が長くなった場合は、嚥下障害や体の変化が関係している可能性があります。
食事時間の延長は、飲み込みの問題だけでなく、低栄養や誤嚥性肺炎につながるサインであることもあります。
この記事では、食事時間が長くなる原因や注意したいポイントについてわかりやすく解説します。
食事時間が長くなるのは異常?
食事にかかる時間は人によって異なります。
一般的には20~30分程度で食べ終える方が多いですが、
- ゆっくり味わって食べる
- 家族と会話を楽しみながら食べる
場合は、多少時間が長くなっても問題ありません。
一方で、
- 食べ終わるまで以前の2倍くらいかかる
- 一口ごとに止まってしまう
- 食事の途中で何度も休憩する
といった変化は、体からのサインかもしれません。
嚥下障害が原因のこともある
嚥下障害があると、
- 一口飲み込むのに時間がかかる
- 何度も飲み込み直す
- むせないように慎重に食べる
ため、自然と食事時間が長くなります。
本人は「ゆっくり食べているだけ」と思っていても、実際には飲み込みにくさが隠れていることがあります。
噛む力が低下している
食事時間が長くなる原因は、飲み込みだけではありません。
例えば、
- 歯が少ない
- 入れ歯が合わない
- あごの筋力が低下している
と、食べ物を細かく噛むのに時間がかかります。
その結果、食事全体が長くなります。
食事中に疲れている
高齢者や病気のある方では、食事そのものが体力を使う作業になります。
そのため、
- 食事の途中で休憩する
- 疲れて食べる速度が遅くなる
ことがあります。
疲れやすさが続く場合は、低栄養や筋力低下が関係していることもあります。
認知症でも食事時間が長くなる
認知症では、
- 食べ方がわからなくなる
- 飲み込むタイミングがつかめない
- 食べ物を口の中にためたままになる
ことがあります。
そのため、食事時間が以前より長くなることがあります。
この場合は、飲み込みだけでなく、認知機能への支援も重要になります。
食事時間が長いと何が問題?
食事時間が長くなると、
- 食事量が減る
- 疲れて食べきれない
- 食べ物が冷めてしまう
- 食事が苦痛になる
などの問題が起こります。
さらに、
- 低栄養
- 脱水
- 筋力低下
につながり、嚥下障害がさらに悪化する悪循環になることもあります。
このような症状があれば受診を
次のような症状を伴う場合は、医療機関への相談をおすすめします。
- 食事に1時間以上かかる
- 食事中によくむせる
- 水分で咳き込む
- 食後に声がガラガラになる
- 食事量が減った
- 体重が減ってきた
- 発熱を繰り返す
これらは嚥下障害のサインである可能性があります。
家族が気づきたいポイント
食事時間の変化は、ご本人よりも家族の方が気づきやすいことがあります。
例えば、
- 以前より食事が遅くなった
- 食べる途中で止まることが増えた
- 一口が小さくなった
- 食べ終わる前に疲れてしまう
こうした変化は、飲み込みの状態が変わってきているサインかもしれません。
どのような検査をするの?
医療機関では、
- 食事の様子を観察する
- 口や舌の動きを確認する
必要に応じて、
- 嚥下内視鏡検査(VE)
- 嚥下造影検査(VF)
などを行い、食事時間が長くなる原因を調べます。
原因に応じて、リハビリや食事の工夫が提案されます。
まとめ
食事時間が長くなる原因には、
- 嚥下障害
- 噛む力の低下
- 筋力や体力の低下
- 認知症
など、さまざまなものがあります。
単に「ゆっくり食べる人」とは違い、以前より明らかに食事時間が長くなった場合は、
体の変化が隠れている可能性があります。
特に、
- むせる
- 食事量が減る
- 体重が減る
などを伴う場合は、早めに医療機関で飲み込みの評価を受けることが大切です。
食事時間の変化は、嚥下障害に気づく大切なサインの一つです。小さな変化を見逃さず、
早めに相談することで、安全に食べ続けられる可能性が高まります。

