高次脳機能障害のリハビリとは?
高次脳機能障害と診断されたとき、
「リハビリで良くなるの?」
「どんな訓練をするの?」
「いつまで続ければいいの?」
と疑問に思う方は多いでしょう。
高次脳機能障害のリハビリは、単にテストの点数を上げるためのものではありません。
大切なのは、ご本人ができることを増やし、自分らしい生活を送れるようになることです。
この記事では、高次脳機能障害のリハビリについてわかりやすく解説します。
高次脳機能障害のリハビリとは?
高次脳機能障害のリハビリとは、
- 記憶
- 注意
- 遂行機能
- 社会性
- コミュニケーション
などの機能を改善したり、生活上の困りごとを減らしたりするための支援です。
脳卒中や頭部外傷によって生じた障害に対して行われます。
リハビリの目的
高次脳機能障害のリハビリには大きく3つの目的があります。
機能の改善
脳の回復力(可塑性)を活かし、低下した機能の改善を目指します。
例えば、
- 集中力を高める
- 記憶力を改善する
- 問題解決能力を高める
といった訓練です。
障害を補う方法を身につける
完全な回復が難しい場合でも、工夫によって生活しやすくなることがあります。
例えば、
- メモを使う
- スマートフォンで予定管理する
- アラームを活用する
などです。
これを「代償手段」と呼びます。
社会生活への復帰
最終的な目標は、
- 家庭生活
- 地域生活
- 仕事
- 学校
などへの参加です。
リハビリは生活のために行うものであり、訓練そのものが目的ではありません。
どんな症状にリハビリを行うの?
記憶障害
- 新しいことを覚えられない
- 約束を忘れる
- 同じ質問を繰り返す
などの症状に対して行います。
注意障害
- 集中力が続かない
- ミスが増える
- 気が散りやすい
場合に行います。
遂行機能障害
- 段取りが苦手
- 計画を立てられない
- 優先順位を決められない
といった問題に対して行います。
社会的行動障害
- 怒りっぽい
- 感情をコントロールできない
- 対人関係がうまくいかない
場合にも支援が行われます。
リハビリではどんなことをする?
注意訓練
集中力を高めるための課題を行います。
例えば、
- 数字探し
- 間違い探し
- 抹消課題
などがあります。
記憶訓練
覚える力を高めたり、覚えやすい方法を学んだりします。
例えば、
- 単語の記憶
- スケジュール管理
- メモの活用
などです。
遂行機能訓練
実際の生活場面に近い課題を行います。
例えば、
- 買い物計画
- 料理
- スケジュール作成
などです。
日常生活訓練
実際の生活の中で困りごとを減らす練習を行います。
机上課題だけではなく、実生活に結びつけることが重要です。
家族への支援もリハビリの一つ
高次脳機能障害では、ご家族の理解が非常に重要です。
例えば、
- 障害の特徴を理解する
- 適切な声かけを学ぶ
- 環境を整える
こともリハビリの一部と考えられています。
ご本人だけでなく、ご家族への支援も大切です。
リハビリはいつまで続ける?
高次脳機能障害の改善には時間がかかります。
発症後数か月で大きく改善する方もいますが、
- 1年後
- 3年後
- 5年後
にも変化がみられることがあります。
また、「回復」だけでなく、「生活に適応する力」も高めていくことが重要です。
そのため、必要に応じて長期的な支援が行われます。
自宅でもできること
リハビリは病院だけで行うものではありません。
日常生活の中でも、
- メモを使う
- 日記を書く
- 読書をする
- 家事を行う
などの活動が訓練につながることがあります。
無理のない範囲で継続することが大切です。
焦らず続けることが大切
高次脳機能障害の回復は、
- 良い日
- 悪い日
を繰り返しながら進むことが少なくありません。
思うように改善しない時期もありますが、
- 忘れ物が減った
- 一人で外出できた
- メモを活用できるようになった
など、小さな変化を積み重ねることが大切です。
まとめ
高次脳機能障害のリハビリは、
- 機能の改善
- 代償手段の習得
- 社会参加
を目標に行われます。
訓練内容は、
- 記憶訓練
- 注意訓練
- 遂行機能訓練
- 日常生活訓練
などさまざまです。
また、ご家族への支援や環境調整も重要なリハビリの一部です。
焦らず継続しながら、自分らしい生活を取り戻していくことが大切です。

