高次脳機能とは何を指す?
「高次脳機能障害」という言葉は聞いたことがあっても、
「そもそも高次脳機能って何?」
「普通の脳の働きと何が違うの?」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
高次脳機能とは、私たちが日常生活を送るうえで欠かせない「考える」「覚える」「判断する」といった高度な脳の働きを指します。
この記事では、高次脳機能とは何かについて、ご本人やご家族にも分かりやすく解説します。
高次脳機能とは?
高次脳機能とは、人間らしい知的活動を支える脳の働きのことです。
例えば、
- 話を理解する
- 言葉で伝える
- 記憶する
- 集中する
- 判断する
- 計画を立てる
- 人と円滑に関わる
といった能力が含まれます。
これらは日常生活のあらゆる場面で使われています。
「高次」とはどういう意味?
高次脳機能の「高次」とは、「高度な」という意味です。
例えば、
呼吸をする
心臓を動かす
といった生命を維持するための基本的な働きとは異なり、
- 考える
- 学ぶ
- 問題を解決する
- 社会生活を送る
といった、人間らしい活動を支える働きを高次脳機能と呼びます。
高次脳機能にはどんなものがある?
記憶
経験したことや学んだことを覚える力です。
例えば、
- 約束を覚える
- 買い物リストを覚える
- 新しい仕事を覚える
などに必要です。
注意
必要な情報に集中する力です。
例えば、
- 会話を聞く
- 運転する
- 作業を続ける
ときに使われます。
言語
言葉を理解したり話したりする能力です。
例えば、
- 相手の話を理解する
- 自分の考えを伝える
- 文章を読む
などの働きがあります。
遂行機能
目標に向かって計画し、実行する能力です。
例えば、
料理を作る場合、
- 材料を準備する
- 手順を考える
- 時間を調整する
といった働きが必要になります。
社会的認知
相手の気持ちを理解し、適切に行動する能力です。
人間関係を築くうえで重要な機能です。
高次脳機能は日常生活で使われている
私たちは普段、高次脳機能を意識することはほとんどありません。
しかし、朝起きてから夜寝るまで、
- 予定を思い出す
- 家事をする
- 仕事をする
- 家族と会話する
など、ほぼすべての活動に高次脳機能が関わっています。
そのため、高次脳機能に障害が生じると生活に大きな影響が出ることがあります。
高次脳機能障害とは?
脳卒中や頭部外傷などによって脳が損傷すると、高次脳機能がうまく働かなくなることがあります。
これを高次脳機能障害と呼びます。例えば、
- 約束を忘れる
- 集中できない
- 段取りが立てられない
- 感情をコントロールできない
といった症状が現れます。
身体に麻痺がなくても、生活や仕事に大きな影響を及ぼすことがあります。
なぜ脳の損傷で症状が違うの?
脳にはそれぞれ役割があります。例えば、
前頭葉
- 判断
- 計画
- 感情コントロール
側頭葉
- 記憶
- 言語理解
頭頂葉
- 空間認識
- 注意
後頭葉
- 視覚情報の処理
を担当しています。
そのため、損傷した場所によって現れる症状が異なります。
高次脳機能はリハビリで改善することがある
高次脳機能は、一度障害されても改善が期待できる場合があります。
脳には「可塑性」と呼ばれる回復する力があり、
- リハビリ
- 環境調整
- 生活の工夫
によって生活しやすくなることがあります。
また、メモやスマートフォンなどを活用することで、障害を補いながら生活することも可能です。
まとめ
高次脳機能とは、
- 記憶
- 注意
- 言語
- 判断
- 計画
- 社会性
など、人間らしい生活を支える高度な脳の働きのことです。
私たちは日常生活の中で無意識に高次脳機能を使っています。
そのため、脳卒中や頭部外傷などによって高次脳機能が障害されると、見た目では分かりにくくても生活に大きな影響が生じます。
高次脳機能を理解することは、高次脳機能障害を理解する第一歩になります。

