若い世代にも増えているイヤホン難聴とは?
「イヤホンで音楽をよく聴いていますが、耳に悪いのでしょうか?」
「最近、若い人にも難聴が増えていると聞いて心配です。」
スマートフォンやワイヤレスイヤホンの普及により、音楽や動画を楽しむ機会は以前よりも増えています。
一方で、大きな音を長時間聴き続けることによって起こる『イヤホン難聴』が問題となっています。
イヤホン難聴は若い世代に多くみられますが、正しい使い方を心がけることで予防できる場合も少なくありません。
この記事では、イヤホン難聴の原因や症状、予防方法について、言語聴覚士がわかりやすく解説します。
イヤホン難聴とは?
イヤホン難聴とは、イヤホンやヘッドホンなどで大きな音を長時間聴き続けることによって起こる難聴です。
正式な病名ではありませんが、音によって耳が障害される騒音性難聴の一つとして考えられています。
初めは自覚症状が少ないこともありますが、聞こえにくさが少しずつ進行する場合があります。
なぜイヤホンで難聴になるの?
耳の奥には、音を感じ取る有毛細胞という細胞があります。
この細胞は、大きな音に長時間さらされると傷ついてしまいます。
一度傷ついた有毛細胞は、現在の医療では元の状態に戻すことが難しいとされています。
そのため、日頃から耳を守ることがとても重要です。
若い世代で増えている理由
以前は、騒音性難聴というと、工場や建設現場などで働く人に多いイメージがありました。
しかし現在では、
- スマートフォンで音楽を長時間聴く
- 動画やゲームをイヤホンで楽しむ
- 通学・通勤中に毎日イヤホンを使用する
- ノイズキャンセリング機能を使いながら長時間視聴する
など、若い世代でも耳へ負担がかかる機会が増えています。
こんな症状はありませんか?
イヤホン難聴では、次のような症状が現れることがあります。
- 会話が聞き取りにくい
- 耳鳴りがする
- 耳が詰まったように感じる
- 音が響いて聞こえる
- テレビの音量が以前より大きくなった
これらの症状が続く場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。
音量だけでなく「時間」も大切
「音量だけ気を付ければ大丈夫」と思われることがありますが、
実際には音量と聞く時間の両方が重要です。
少し大きめの音でも、長時間聞き続けると耳への負担が大きくなります。
途中で休憩を取り、耳を休ませる時間を作ることも大切です。
今日からできる予防法
イヤホン難聴を予防するためには、次のようなことを意識しましょう。
- 音量を上げすぎない
- 長時間続けて使用しない
- 定期的に耳を休ませる
- 周囲の音が聞こえないほど大きな音にしない
- 騒がしい場所では音量を上げすぎないよう注意する
毎日の小さな心掛けが、将来の聞こえを守ることにつながります。
ノイズキャンセリング機能を上手に使おう
ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンは、周囲の騒音を減らしてくれるため、
必要以上に音量を上げなくても聞き取りやすくなることがあります。
一方で、「周囲の音が聞こえないから」と長時間使用してしまうと、耳への負担が大きくなることがあります。
機能を活用しながらも、使用時間には注意しましょう。
少しでも異変を感じたら受診を
「少し聞こえにくいだけだから」と様子を見る人もいます。
しかし、耳鳴りや聞こえにくさが続く場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診することが大切です。
原因によっては、早期に治療を始めることで改善が期待できる場合もあります。
言語聴覚士ができる支援
言語聴覚士(ST)は、聞こえの状態を評価し、日常生活で困っていることについて相談に応じています。
必要に応じて、聞こえを補う方法や、生活の中で耳を守る工夫についてアドバイスを行います。
また、耳鼻咽喉科などの医療機関と連携しながら支援を進めます。
将来の聞こえを守るために
若い頃は、「少しくらい大丈夫」と思いがちです。
しかし、聞こえは一生使い続ける大切な力です。
毎日のイヤホンの使い方を少し見直すだけでも、将来の聞こえを守ることにつながります。
音楽や動画を楽しみながらも、耳をいたわる習慣を身につけていきましょう。
まとめ
イヤホン難聴は、大きな音を長時間聞き続けることで起こる騒音性難聴の一つです。
若い世代でも、スマートフォンやイヤホンを使う機会が増えたことで、耳への負担が問題となっています。
音量を上げすぎないことや長時間連続で使用しないこと、耳を休ませる時間を作ることが予防につながります。
聞こえにくさや耳鳴りなどの症状が続く場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診し、大切な聞こえを守っていきましょう。

