復職でよくある困りごととは?

失語症の方が職場復帰を果たしたとき、多くの方が

「やっと仕事に戻れた」という喜びを感じます。

一方で、

「思っていたより大変だった」
「仕事はできるけれど以前と同じではなかった」

と感じることも少なくありません。

復職はゴールではなく、新しいスタートです。

職場に戻って初めて気づく課題もあります。

この記事では、失語症の方が復職後によく経験する困りごとについて解説します。

会話についていけない

復職後によくみられる困りごとの一つが、会話の理解です。

例えば、

・朝礼
・会議
・打ち合わせ

などです。

日常会話は問題なくても、複数人が話す場面になると理解が難しくなることがあります。

特に、

・話す人が次々に変わる
・専門用語が多い
・話すスピードが速い

場合は負担が大きくなります。

電話対応が難しい

電話は失語症の方にとって難しいコミュニケーション手段です。

電話では、

・相手の表情が見えない
・聞き返しにくい
・その場で返答が必要

という特徴があります。

そのため、「対面では話せるのに電話は難しい」という方も少なくありません。

復職後の大きな課題になることがあります。

言葉がすぐに出てこない

仕事では、素早い返答を求められる場面があります。

しかし失語症では、

・言葉が思い出せない
・人の名前が出てこない
・専門用語が出てこない

ことがあります。

周囲からは分かりにくいため、「考えていない」と誤解されてしまうこともあります。

メールや書類作成に時間がかかる

失語症では、「読むこと」「書くこと」にも影響が出ることがあります。

例えば、

・メール作成
・報告書作成
・書類確認

などです。

以前より時間がかかったり、何度も見直しが必要になったりすることがあります。

疲れやすい

見落とされやすい困りごとの一つが疲労です。

失語症の方は、

・話を理解する
・言葉を探す
・文章を読む

ために多くのエネルギーを使っています。

そのため、仕事自体はできても、非常に疲れやすいことがあります。

特に復職直後は疲労が強く出やすい時期です。

複数の作業を同時に行うのが難しい

仕事では、

電話しながらメモを取る
会話しながら資料を見る

など、複数のことを同時に行う場面があります。

失語症や高次脳機能障害を伴う場合、こうした場面で混乱しやすくなることがあります。

一つずつ行う工夫が必要になることがあります。

周囲に理解してもらえない

失語症は見た目では分かりにくい障害です。

そのため、

「普通に話しているように見える」
「元気そうに見える」

と言われることがあります。

しかし実際には、

・言葉を探している
・理解に時間がかかる
・疲労している

場合があります。

周囲に理解されにくいことがストレスになることもあります。

自信を失いやすい

失語症になる前は簡単にできていたことが難しくなるため、

「迷惑をかけている」
「以前のように働けない」

と感じる方もいます。

その結果、自信を失ってしまうことがあります。

復職後は仕事の成果だけでなく、小さな成功体験を積み重ねることも大切です。

困ったときは早めに相談する

復職後に困りごとが出てくるのは自然なことです。

そのため、

・上司
・産業医
・言語聴覚士
・人事担当者

などへ早めに相談しましょう。

我慢を続けると、仕事を続けることが難しくなる場合があります。

まとめ

失語症の方が復職後によく経験する困りごとには、

・会話についていけない
・電話対応が難しい
・言葉が出にくい
・メールや書類作成に時間がかかる
・疲れやすい
・周囲に理解されにくい

などがあります。

これらは決して本人の努力不足ではありません。

失語症による症状の影響で起こることです。

大切なのは、一人で抱え込まず、職場や医療スタッフと相談しながら働き方を調整していくことです。

無理のない形で働き続けることが、長期的な復職成功につながります。

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