失語症は再発することがある?
失語症と診断された方やご家族から、
「失語症は再発することがありますか?」
「せっかく回復したのに、また悪くなることはありますか?」
という質問を受けることがあります。
結論から言うと、失語症そのものが病気のように再発するわけではありません。
しかし、失語症の原因となった脳卒中が再発した場合には、再び失語症が現れたり、症状が悪化したりする可能性があります。
この記事では、失語症の再発についてわかりやすく解説します。
失語症は病気ではなく症状
まず知っておきたいのは、失語症は病名ではなく症状であるということです。
例えば、
- 脳梗塞
- 脳出血
- 頭部外傷
などによって脳の言語中枢が損傷されることで起こります。
そのため、
「失語症が再発する」
というよりも、
「原因となる脳の病気が再発する」
と考える方が正確です。
脳卒中が再発するとどうなる?
失語症の原因として最も多いのは脳卒中です。
脳卒中が再発すると、
- 失語症が新たに出現する
- 以前より症状が重くなる
- 回復していた機能が低下する
可能性があります。
特に再び左脳の言語中枢が障害された場合、失語症への影響は大きくなります。
一度改善した失語症が悪化することもある?
脳卒中の再発がなくても、
- 強い疲労
- 発熱
- 感染症
- 睡眠不足
などによって、一時的に言葉が出にくくなることがあります。
これは脳の働きが低下するためであり、必ずしも新しい脳損傷が起きているわけではありません。
体調が回復すると、元の状態に戻ることも少なくありません。
急に言葉が出なくなったら要注意
もし、
- 急に言葉が出なくなった
- 会話が成立しなくなった
- ろれつが回らなくなった
- 手足の麻痺が出た
といった症状が現れた場合は注意が必要です。
脳卒中の再発が隠れている可能性があります。
その場合は様子を見ずに、速やかに医療機関を受診しましょう。
再発予防がとても重要
失語症の悪化を防ぐためには、原因となる脳卒中の再発予防が重要です。
具体的には、
- 血圧を管理する
- 糖尿病をコントロールする
- 禁煙する
- 適度な運動を行う
- 医師から処方された薬を継続する
ことが大切です。
これらは脳卒中の再発リスクを下げることにつながります。
リハビリで維持・改善を目指す
失語症の方の中には、
「もう何年も経ったから改善しない」
と思っている方もいます。
しかし、適切な訓練を続けることで、
- 言葉を思い出しやすくなる
- 会話がしやすくなる
- コミュニケーション方法が増える
ことがあります。
継続的なリハビリは、機能の維持や生活の質の向上につながります。
家族が気をつけたいこと
ご家族は、
「少し言葉が出にくいだけだから大丈夫」
と思ってしまうことがあります。
しかし、
以前と比べて急激な変化がある場合は注意が必要です。
特に、
- 急に話せなくなった
- 理解が悪くなった
- 片麻痺が出た
といった変化がある場合は、脳卒中の再発を疑う必要があります。
まとめ
失語症そのものが再発するわけではありません。
しかし、原因となる脳卒中が再発すると、失語症が新たに出現したり、症状が悪化したりすることがあります。
また、体調不良によって一時的に言葉が出にくくなることもあります。
失語症のある方は、再発予防に取り組みながら、無理のない範囲でリハビリを継続していくことが大切です。

