失語症の検査にはどのようなものがある?
失語症が疑われる場合、
「どのような検査をするの?」
「検査で何が分かるの?」
と疑問に思う方も多いでしょう。
失語症の検査では、単に「話せるかどうか」を見るだけではありません。
- 話す
- 聞く
- 読む
- 書く
といった言語機能を総合的に評価し、その方の強みや苦手な部分を把握します。
この記事では、失語症の検査についてわかりやすく解説します。
なぜ失語症の検査が必要なの?
失語症といっても症状は人によって異なります。
例えば、
- 言葉が出にくい人
- 理解が難しい人
- 読み書きが苦手な人
などさまざまです。
検査を行うことで、
- 失語症の有無
- 重症度
- 失語症の種類
- リハビリの方針
を判断することができます。
言語聴覚士が評価を行う
失語症の評価は主に言語聴覚士(ST)が担当します。
検査だけでなく、
- 日常会話
- 反応の様子
- コミュニケーション方法
なども観察しながら総合的に判断します。
話す力の検査
まずは発話能力を確認します。
例えば、
呼称課題
絵を見て名前を答える検査です。
例
- りんご
- 時計
- 犬
などの絵を見て答えます。
自発話
自己紹介や日常会話を通して、
- 話す量
- 話し方
- 言い間違い
などを確認します。
聞く力の検査
言葉の理解力を評価します。
例えば、
単語理解
絵を指さしてもらいます。
例
「犬はどれですか?」
指示理解
口頭で指示を出します。
例
「鉛筆を持ってください」
「紙を裏返してください」
理解できるかを確認します。
読む力の検査
文字や文章を理解できるかを評価します。
例えば、
文字理解
単語と絵を対応させます。
文章理解
短い文章を読んで内容を理解できるか確認します。
書く力の検査
書字能力を評価します。
例えば、
書き取り
聞いた言葉を書きます。
自発書字
名前や短い文章を書いてもらいます。
文字の形だけでなく、
- 漢字
- かな
- 文章構成
も確認します。
標準失語症検査(SLTA)
日本で最も広く使われている失語症検査が、
標準失語症検査(SLTA)
です。
SLTAでは、
- 聞く
- 話す
- 読む
- 書く
- 計算
などを総合的に評価します。
失語症の種類や重症度を把握するための代表的な検査です。
その他の検査
必要に応じて、
WAB失語症検査
失語症のタイプや重症度を詳しく評価します。
CADL
実際の生活場面でのコミュニケーション能力を評価します。
認知機能検査
高次脳機能障害や認知症との区別を行うために実施されることがあります。
検査結果はリハビリに活かされる
検査は点数をつけることが目的ではありません。
例えば、
- 聞く力は良い
- 話す力が弱い
という結果なら、
発話訓練を重点的に行います。
反対に、
- 話せる
- 理解が難しい
場合は聴理解訓練が中心になります。
検査結果は、その人に合ったリハビリを考えるために活用されます。
検査だけでは分からないこともある
失語症の評価では、
実際の生活場面を見ることも重要です。
例えば、
検査ではうまくできなくても、
家族との会話ではコミュニケーションが取れていることがあります。
そのため、
- 検査結果
- 日常生活
- ご家族からの情報
を総合的に判断します。
まとめ
失語症の検査では、
- 話す
- 聞く
- 読む
- 書く
能力を総合的に評価します。
代表的な検査として、
- 標準失語症検査(SLTA)
- WAB失語症検査
- CADL
などがあります。
検査の目的は診断だけではなく、その方に合ったリハビリ方法を見つけることです。
失語症の回復を支えるために、検査はとても大切な役割を担っています。

