リハビリを嫌がるときはどうする?
失語症のリハビリを続けていると、
「今日はやりたくない」
「もう疲れた」
「どうせ良くならない」
と、ご本人がリハビリを嫌がることがあります。
ご家族としては、
「せっかく回復のために必要なのに…」
「頑張ってほしい」
「どう声をかければいいの?」
と悩んでしまうことも少なくありません。
しかし、リハビリを嫌がることは決して珍しいことではありません。
この記事では、失語症の方がリハビリを嫌がる理由と、そのときの対応方法についてわかりやすく解説します。
リハビリを嫌がるのは珍しくない
まず知っておいていただきたいのは、
リハビリを嫌がること自体は自然な反応だということです。
失語症の方は、
- 思うように話せない
- 間違いが増える
- 疲れやすい
という状況の中で毎日努力しています。
そのため、「今日はやりたくない」
と思う日があるのは当然とも言えます。
疲れている可能性がある
失語症の方は、
言葉を理解したり話したりするだけでも大きなエネルギーを使います。
周囲から見ると元気そうに見えても、
実際にはかなり疲れていることがあります。
そのため、リハビリを嫌がるときは疲労が原因ではないか
を考えることが大切です。
難しすぎる課題になっていないか
リハビリを嫌がる原因として多いのが、課題が難しすぎることです。
例えば、毎回間違えてしまう課題では、達成感よりも失敗体験が増えてしまいます。
その結果、「やりたくない」という気持ちにつながります。
「できない」が続くと意欲が下がる
失語症の方は、発症前は当たり前にできていたことができなくなっています。
そのため、リハビリ中に失敗が続くと、自信を失いやすい状態にあります。
まずは成功しやすい課題を取り入れることが大切です。
無理にやらせない
ご家族としては、「休むと悪くなるのでは」と心配になるかもしれません。
しかし、無理にやらせることは逆効果になる場合があります。
リハビリそのものが嫌いになってしまうと、長期的な継続が難しくなります。
短時間にしてみる
嫌がるときは、時間を短くする方法がおすすめです。
例えば、30分の予定を10分にするだけでも負担は大きく変わります。
「少しだけやってみよう」という気持ちになりやすくなります。
好きな内容を取り入れる
興味のある内容は継続しやすくなります。
例えば、
- 好きな食べ物
- 趣味
- 家族の写真
- 昔の思い出
などを題材にすると取り組みやすくなることがあります。
訓練らしさを減らすことも大切です。
日常生活をリハビリにする
机に向かう訓練だけがリハビリではありません。
例えば、
- 買い物に行く
- 献立を考える
- 写真を見ながら会話する
- テレビの感想を話す
ことも言語訓練になります。
「リハビリをする」のではなく、「生活の中で言葉を使う」という考え方も大切です。
結果より努力を認める
ご家族は、正解したかどうかに注目しがちです。
しかし、リハビリでは、取り組んだこと自体を認めることが重要です。
例えば、
「頑張ったね」
「今日はここまでできたね」
という声かけは大きな励みになります。
気分転換も必要
毎日同じ訓練を続けると、誰でも飽きてしまいます。
そのため、
- 散歩する
- 好きな音楽を聴く
- 家族と外出する
などの気分転換も大切です。
心の余裕が回復すると、再び意欲が戻ることもあります。
ご家族も頑張りすぎない
失語症の支援では、ご家族自身が疲れてしまうことも少なくありません。
「毎日やらせなければ」と考えすぎると、お互いに負担になります。
できない日があっても大丈夫です。
長く続けることを優先しましょう。
まとめ
失語症の方がリハビリを嫌がるのは珍しいことではありません。
背景には、
- 疲労
- 難しすぎる課題
- 自信の低下
- モチベーションの低下
などが隠れていることがあります。
そのようなときは、
- 無理にやらせない
- 時間を短くする
- 好きな内容を取り入れる
- 日常生活を活用する
ことが大切です。
失語症リハビリは短距離走ではなく長距離走です。
ご本人もご家族も無理をせず、続けられる方法を見つけることが回復への近道になります。

