失語症リハビリとは?何をするの?
失語症と診断されたとき、
「リハビリでは何をするの?」
「本当に言葉は回復するの?」
「どのくらい続ければいいの?」
と疑問に思う方は多いでしょう。
失語症のリハビリは、単に発音の練習をするだけではありません。
話す・聞く・読む・書く力を改善し、その人らしい生活を取り戻すことを目指します。
この記事では、失語症リハビリの目的や内容についてわかりやすく解説します。
失語症リハビリとは?
失語症リハビリとは、
言葉やコミュニケーション能力の回復を目指す訓練
のことです。
主に言語聴覚士(ST)が担当し、
- 話す
- 聞く
- 読む
- 書く
能力を評価したうえで、その人に合った訓練を行います。
リハビリの目的
失語症リハビリの目的は、単に言葉を増やすことではありません。
例えば、
- 家族と会話する
- 電話ができるようになる
- 買い物ができるようになる
- 仕事に復帰する
など、その人が望む生活を支えることが大切な目標になります。
まずは評価から始まる
リハビリを始める前に、言語機能の評価を行います。
例えば、
- 言葉がどのくらい出るか
- 理解はどの程度できるか
- 読み書きは可能か
などを確認します。
代表的な検査として、
- 標準失語症検査(SLTA)
- WAB失語症検査
などがあります。
話す力を高める訓練
言葉が出にくい方には、発話訓練が行われます。例えば、
呼称訓練
絵を見て名前を言う練習です。
復唱訓練
聞いた言葉を繰り返します。
音読訓練
文字を見ながら声に出して読みます。
会話訓練
実際の会話場面を想定して練習します。
聞く力を高める訓練
理解が難しい方には、聴理解訓練を行います。
例えば、
- 絵の指差し
- 単語理解
- 指示理解
- 短文理解
などです。
徐々に長い文章へ進めていきます。
読む力を高める訓練
読字障害がある場合には、
- 文字と絵の対応
- 単語読解
- 短文読解
- 文章読解
などを行います。
新聞や本が読めるようになることを目標にすることもあります。
書く力を高める訓練
書字障害に対しては、
- なぞり書き
- 写字
- 単語書字
- 文章作成
などを行います。
名前や住所を書く練習から始めることもあります。
日常生活に近い訓練も行う
最近では、実際の生活場面を想定した訓練も重視されています。
例えば、
- 買い物の練習
- 電話の練習
- 病院での会話練習
- LINEやメールの練習
などです。
日常生活で使える力を高めることが目的です。
リハビリはいつまで続ける?
失語症は、発症後数か月で大きく改善しやすいことが知られています。
しかし、発症後1年以上経っても改善する可能性があります。
そのため、「もう遅い」ということはありません。
生活の中で必要な力を維持・向上するために継続することが大切です。
家族もリハビリの一部
失語症の回復には、家族との会話が大きな役割を果たします。
例えば、
- ゆっくり話す
- 待つ
- 成功体験を増やす
ことが重要です。
家庭でのコミュニケーションそのものがリハビリになることもあります。
完全に元通りを目指すだけではない
失語症リハビリでは、「発症前と同じ状態」だけを目標にするわけではありません。
例えば、
- ジェスチャー
- 筆談
- 絵カード
- スマートフォン
などを活用して、伝えられる方法を増やすことも大切な目標です。
まとめ
失語症リハビリとは、
話す・聞く・読む・書く能力の回復を目指す訓練です。
内容は一人ひとり異なりますが、
- 呼称訓練
- 聴理解訓練
- 読解訓練
- 書字訓練
- 会話訓練
などが行われます。
リハビリの目的は単に言葉を増やすことではなく、その人らしい生活やコミュニケーションを取り戻すことです。
焦らず継続しながら、自分に合った方法で取り組んでいくことが大切です。

