吃音は自然に治ることがある?
幼児期の吃音は自然に改善することがあります
子どもが吃音になると、
「このままずっと続くのではないか」
「治療しないと治らないのではないか」
と心配になる保護者は少なくありません。
結論からいうと、幼児期に始まった吃音の多くは、成長とともに自然に改善することがあります。
しかし、一方で学童期や成人期まで続く場合もあるため、「自然に治るかどうか」は一人ひとり異なります。
幼児の多くは改善するといわれている
吃音は2〜5歳頃に始まることが多く、この時期は言葉の発達が著しい時期です。
幼児期に吃音を経験した子どもの多くは、成長に伴って症状が軽くなったり、ほとんど気にならなくなったりします。
そのため、吃音が始まったからといって、すぐに「一生続く」と考える必要はありません。
なぜ自然に改善するの?
はっきりとした理由はまだ解明されていませんが、
- 脳の発達
- 言語機能の成熟
- 話す経験の積み重ね
などが関係していると考えられています。
幼児期は脳の発達が非常に活発な時期であり、成長とともに話し方が安定していく子どもも少なくありません。
自然に改善しない場合もある
一方で、すべての子どもが自然に改善するわけではありません。
吃音が学童期以降も続く場合には、
- 話すことへの苦手意識
- 発表や音読への不安
- 人前で話すことを避ける
など、生活への影響が大きくなることがあります。
また、成人になっても吃音が続く人もいます。
そのため、「様子を見るだけ」でよいかどうかは、症状や生活への影響を踏まえて判断することが大切です。
自然に改善するかを見分けることは難しい
保護者から、
「この子は自然に治りますか?」
と質問されることがあります。
しかし、現時点では、個々の子どもについて確実に予測することはできません。
そのため、
- 症状の変化
- 話すことへの困りごと
- 家庭や園・学校での様子
などを見ながら経過を確認していくことが重要です。
早めに相談するメリット
自然に改善する可能性があるからといって、相談してはいけないわけではありません。
むしろ早めに言語聴覚士などへ相談することで、
- 吃音について正しい知識が得られる
- 家庭での接し方がわかる
- 必要な支援を早期に受けられる
といったメリットがあります。
相談したからといって、すぐに訓練が始まるとは限りません。
まずは経過を見守りながら、保護者へのアドバイスを中心に支援が行われることも多くあります。
「治すこと」だけが目標ではない
吃音への支援では、「吃音をなくすこと」だけが目標ではありません。
たとえ吃音が残ったとしても、
- 安心して話せる
- 自分の伝えたいことを伝えられる
- 話すことに自信を持てる
ようになることも、とても大切な目標です。
そのため、本人が話しやすい環境を整え、周囲が吃音を正しく理解することも重要です。
保護者が気を付けたいこと
子どもがどもるようになると、
- 「ゆっくり話して」
- 「落ち着いて」
- 「もう一回言ってごらん」
と言いたくなることがあります。
しかし、このような声かけが続くと、子どもは「上手に話さなければ」と意識しすぎてしまう場合があります。
まずは話し方ではなく内容に耳を傾け、最後までゆっくり話を聞くことが大切です。
まとめ
幼児期に始まった吃音の多くは、成長とともに自然に改善することがあります。しかし、すべての子どもが改善するわけではなく、学童期や成人期まで続く場合もあります。
自然に治るかどうかを早い段階で正確に判断することは難しいため、気になる場合は早めに専門家へ相談し、適切な助言を受けながら見守ることが大切です。

