吃音にはどんな種類がある?
吃音にはいくつかの種類があります
吃音は、すべて同じ原因や経過をたどるわけではありません。
発症した時期や原因によって分類され、一般的には次の2つに分けられます。
- 発達性吃音
- 獲得性吃音
この2つは原因や対応方法が異なるため、それぞれの特徴を知っておくことが大切です。
発達性吃音
発達性吃音は、幼児期に始まる吃音です。
吃音全体のほとんどがこのタイプで、2〜5歳頃、特に3歳前後に発症することが多いとされています。
原因は一つではなく、
- 脳の言語ネットワークの働き
- 遺伝的要因
- 発達
など、複数の要因が関係していると考えられています。
多くの子どもは成長とともに自然に改善しますが、一部は学童期や成人期まで続くことがあります。
獲得性吃音
獲得性吃音は、大人になってから現れる吃音です。
主な原因には、
- 脳卒中
- 頭部外傷
- 脳腫瘍
- パーキンソン病などの神経疾患
などがあります。
発達性吃音とは異なり、もともと吃音がなかった人に突然症状が現れることが特徴です。
大人になって急に言葉が詰まるようになった場合は、脳や神経の病気が隠れている可能性もあるため、早めに医療機関を受診することが大切です。
心理的な要因で起こる吃音
まれではありますが、強い精神的ショックや大きなストレスをきっかけに吃音のような症状が現れることがあります。
これを心因性吃音と呼ぶことがあります。
ただし、一般的にみられる吃音の多くは発達性吃音であり、心理的な問題だけが原因で吃音になるわけではありません。
現在では、「吃音は緊張や性格が原因」という考え方は否定されています。
症状による分類
吃音は原因だけでなく、症状の現れ方でも分類されることがあります。
代表的な症状は次の3つです。
繰り返し(連発)
最初の音や音節を何度も繰り返します。
例
- 「あ、あ、ありがとう」
- 「き、き、きょう」
引き伸ばし(伸発)
最初の音を長く伸ばします。
例
- 「さーーーーかな」
- 「おーーーーはよう」
詰まり(難発)
話そうとしても声が出ず、言葉が止まってしまいます。
例
- 「……こんにちは」
- 「……ありがとうございます」
実際には、これらの症状が一人の人に複数みられることも少なくありません。
程度にも個人差がある
吃音は症状の種類だけでなく、重症度にも大きな個人差があります。
例えば、
- 少しだけ言葉が繰り返される人
- 話すたびに強く詰まる人
- 場面によってほとんど症状が出ない人
などさまざまです。
また、
- 家族との会話では話しやすい
- 電話では話しにくい
というように、場面によって症状が変化することも吃音の特徴です。
種類を知ることは適切な支援につながる
発達性吃音と獲得性吃音では、原因も支援方法も異なります。
また、同じ発達性吃音でも、
- 年齢
- 症状の種類
- 困っている場面
によって必要な支援は変わります。
そのため、「吃音だから同じ対応をすればよい」というわけではなく、一人ひとりに合わせた支援が大切です。
まとめ
吃音は、大きく発達性吃音と獲得性吃音に分けられます。発達性吃音は幼児期に始まる最も多いタイプで、獲得性吃音は脳卒中などが原因となって大人になってから現れます。
また、症状には繰り返し・引き伸ばし・詰まりがあり、その現れ方や程度は一人ひとり異なります。吃音の種類を理解することは、適切な支援や本人への理解につながる大切な第一歩です。

