就職・転職で利用できる支援機関(聴覚障害)
「難聴があっても働くことはできるのでしょうか。」
「就職や転職をサポートしてくれる機関はありますか?」
聴覚障害があっても、自分に合った環境や支援を利用することで、さまざまな職場で働いている方がたくさんいます。
しかし、「仕事中のコミュニケーションが心配」「どのような配慮をお願いすればよいか分からない」と不安を感じる方も少なくありません。
そのようなときは、一人で就職活動を進めるのではなく、就職や転職を支援する専門機関を活用することが大切です。
この記事では、聴覚障害のある方が利用できる主な就労支援機関について、言語聴覚士がわかりやすく解説します。
聴覚障害があっても働くことはできる
聞こえにくさがあっても、仕事内容や職場環境を工夫することで、安心して働いている方は多くいます。
例えば、
- パソコンを使った仕事
- 事務職
- 技術職
- 製造業
- 接客業(必要な配慮を受けながら)
など、
さまざまな働き方があります。
大切なのは、自分に合った職場を見つけることです。
ハローワーク
就職活動でまず利用したいのが、ハローワーク(公共職業安定所)です。
ハローワークには、障害のある方を対象とした専門窓口が設けられていることがあります。
ここでは、
- 求人紹介
- 履歴書の書き方
- 面接対策
- 障害者雇用の相談
などを受けることができます。
障害者就業・生活支援センター
障害者就業・生活支援センターでは、仕事だけでなく、生活全体を含めた支援を行っています。
例えば、
- 就職活動
- 職場への定着支援
- 生活上の相談
- 福祉サービスとの連携
など、長期的なサポートを受けることができます。(mhlw.go.jp)
就労移行支援事業所
一般企業への就職を目指す方は、就労移行支援事業所を利用できる場合があります。
ここでは、
- ビジネスマナー
- パソコン練習
- 面接練習
- 職場体験
- 就職後のフォロー
などを受けながら、就職を目指します。
原則として65歳未満で、一般企業への就職を希望する障害のある方が対象です。(mhlw.go.jp)
就労継続支援
すぐに一般就労が難しい場合は、就労継続支援A型・B型という制度もあります。
一人ひとりの体調や能力に合わせて、働く経験を積みながら、将来の就職を目指すことができます。
地域障害者職業センター
地域障害者職業センターでは、専門的な職業リハビリテーションを行っています。
例えば、
- 職業評価
- 職場適応訓練
- 職場復帰支援
- 事業主への助言
などを行い、本人だけでなく企業への支援も実施しています。
職場では合理的配慮を受けられる
障害者雇用だけでなく、一般雇用でも、必要に応じて合理的配慮を受けられる場合があります。
例えば、
- 筆談の活用
- チャットやメールでの連絡
- 字幕付きオンライン会議
- 座席の工夫
- 静かな環境での打ち合わせ
などがあります。
困っていることは、職場へ相談してみましょう。
転職を考える前に相談しよう
仕事がうまくいかないと、「転職した方がいいのでは」と思うことがあります。
しかし、聞こえにくさが原因であれば、職場の配慮や支援によって改善することもあります。
まずは、上司や支援機関へ相談してみることも大切です。
家族の支えも大切
就職や転職では、家族の支えも大きな力になります。
焦らず、本人の希望を尊重しながら、利用できる制度や支援機関を一緒に調べていくことが大切です。
言語聴覚士ができる支援
言語聴覚士(ST)は、聞こえの状態を評価し、仕事で困っているコミュニケーションについて助言を行います。
必要に応じて、補聴器や人工内耳の活用方法、職場での工夫、支援機関との連携についても相談できます。
耳鼻咽喉科や就労支援機関と協力しながら、働き続けるための支援を行います。
一人で悩まず支援機関を活用しよう
就職や転職は、一人だけで進める必要はありません。
専門機関を利用することで、自分に合った仕事や働き方を見つけやすくなります。
「どこへ相談したらいいか分からない」という場合は、まずハローワークや障害者就業・生活支援センターへ相談してみましょう。
まとめ
聴覚障害のある方は、ハローワーク、障害者就業・生活支援センター、就労移行支援事業所、地域障害者職業センターなど、さまざまな就労支援機関を利用できます。
これらの機関では、就職活動だけでなく、職場への定着支援や生活面の相談も受けることができます。
また、職場では合理的配慮を受けられる場合もあります。
一人で悩まず、専門機関を活用しながら、自分に合った働き方を見つけていきましょう。

