耳鼻咽喉科ではどんな検査をするの?
「最近、聞こえにくくなってきたので病院へ行こうと思っています。」
「耳鼻咽喉科では、どんな検査をするのでしょうか?」
初めて耳鼻咽喉科を受診するときは、
「痛い検査をするのでは?」
「どれくらい時間がかかるの?」
と不安に感じる方も少なくありません。
実際には、多くの検査は痛みがなく、短時間で行うことができます。
また、聞こえにくさの原因を正しく見つけるためには、いくつかの検査を組み合わせて行うことが大切です。
この記事では、耳鼻咽喉科で行われる代表的な検査について、言語聴覚士がわかりやすく解説します。
まずは問診から始まる
受診すると、最初に症状について詳しく確認します。
例えば、
- いつから聞こえにくくなったか
- 両耳か片耳か
- 耳鳴りやめまいはあるか
- 家族に難聴の方はいるか
- 持病や服用中の薬はあるか
などを確認します。
この情報は、原因を考えるうえでとても重要です。
耳の中を診察する
次に、耳鏡(じきょう)という器具で耳の中を観察します。
耳垢が詰まっていないか、鼓膜に異常がないか、中耳炎などの病気がないかを確認します。
耳垢が原因で聞こえにくくなっている場合は、その場で取り除くだけで聞こえが改善することもあります。
純音聴力検査
聞こえの検査として最もよく行われるのが純音聴力検査です。
ヘッドホンやイヤホンを装着し、「ピー」という音が聞こえたらボタンを押したり、手を挙げたりして反応します。
音の高さ(低い音から高い音まで)と大きさを変えながら検査を行い、どのくらい小さな音まで聞こえるかを調べます。
この結果はオージオグラムというグラフにまとめられ、難聴の種類や程度を判断する材料になります。
語音聴力検査
純音聴力検査では「音が聞こえるか」を調べますが、語音聴力検査では「言葉をどのくらい正しく聞き取れるか」を調べます。
例えば、
「さくら」
「いぬ」
「た」
などの言葉や音を聞き、その内容を答えます。
加齢性難聴や感音難聴では、音は聞こえていても言葉が聞き取りにくくなることがあるため、この検査はとても重要です。
鼓膜や中耳の検査
必要に応じて、鼓膜や中耳の状態を調べる検査を行います。
代表的なのがティンパノメトリーです。
耳に小さな器具を当てて空気圧を変えながら、
- 鼓膜の動き
- 中耳に水がたまっていないか
- 耳小骨の働き
などを調べます。
短時間で終わり、痛みもほとんどありません。
乳幼児では特別な検査を行うことも
小さなお子さんや、通常の聴力検査が難しい方では、
- 耳音響放射検査(OAE)
- 聴性脳幹反応検査(ABR)
- 聴性定常反応検査(ASSR)
などを行うことがあります。
これらは、赤ちゃんが眠っている状態でも検査でき、本人が返事をする必要はありません。
CTやMRIが必要になることもある
すべての方が受けるわけではありませんが、
原因によっては、
- CT検査
- MRI検査
が必要になることがあります。
例えば、
- 聴神経の病気が疑われる場合
- 繰り返すめまいや難聴がある場合
- 腫瘍などを詳しく調べる必要がある場合
などに行われます。
検査は痛いの?
ほとんどの聴力検査は痛みを伴いません。
耳に器具を当てたり、音を聞いたりする検査が中心です。
CTやMRIも体の中を画像で調べる検査であり、基本的には痛みはありません。
そのため、小さなお子さんから高齢の方まで安心して受けられる検査が多く行われています。
検査結果を総合的に判断する
一つの検査だけで診断が決まるわけではありません。
耳鼻咽喉科では、
- 問診
- 耳の診察
- 聴力検査
- 必要に応じた追加検査
を組み合わせて、
- 難聴の種類
- 原因
- 程度
- 治療方針
を総合的に判断します。
そのため、「検査が多い」と感じても、一つひとつに大切な意味があります。
まとめ
耳鼻咽喉科では、まず問診や耳の診察を行い、その後に純音聴力検査や語音聴力検査などで聞こえの状態を詳しく調べます。
必要に応じて、鼓膜や中耳の検査、CTやMRIなどの画像検査を行うこともあります。
これらの検査の多くは痛みがなく、短時間で受けられます。
聞こえにくさを感じたら、「もう少し様子を見よう」と我慢せず、早めに耳鼻咽喉科を受診し、原因を調べることが大切です。

