吃音は日によって症状が変わる?
吃音は日によって症状が変わることがあります
「昨日は普通に話せていたのに、今日はどもりがひどい。」
「朝は調子が良かったのに、午後になると話しにくくなった。」
このように、吃音の症状は日によって変化することがよくあります。
同じ人でも、話しやすい日もあれば、話しにくい日もあります。また、一日の中でも症状が変わることがあり、これは吃音の大きな特徴の一つです。
毎日同じ症状とは限らない
吃音は、骨折や発熱のように毎日同じ状態が続くものではありません。
例えば、
- 今日はほとんど吃音が出ない
- 明日は何度も言葉が詰まる
ということもあります。
そのため、保護者や周囲の人が、
「昨日は話せていたのだから、今日は頑張れば話せるはず」と考えてしまうことがあります。
しかし、本人がわざと話し方を変えているわけではありません。
場面によっても変わる
吃音は、話す相手や状況によっても変化します。
話しやすい場面
- 家族との会話
- 仲の良い友人との会話
- 独り言
- 歌を歌う
- ペットに話しかける
話しにくい場面
- 自己紹介
- 電話
- 学校での発表
- 面接
- 注文
- 会議での発言
このように、同じ日でも場面によって症状が大きく変わることがあります。
緊張や疲れが影響することもある
吃音そのものは緊張が原因ではありません。
しかし、
- 緊張
- 疲労
- 睡眠不足
- 体調不良
などによって症状が強くなることがあります。
例えば、大切な発表の日や面接の日には、普段より話しにくくなることがあります。
逆に、十分に休息が取れてリラックスしている日は、比較的スムーズに話せることもあります。
気分だけで決まるわけではない
「今日は気分がいいから話せる」「やる気がないからどもる」というわけではありません。
症状の変化には、
- 脳の働き
- 話す場面
- 心理的な負荷
- 体調
など、さまざまな要因が関係していると考えられています。
そのため、本人にも「今日はなぜ話しにくいのかわからない」ということがあります。
症状が軽い日でも困りごとは残る
「今日はあまりどもっていないから大丈夫」と思われることがあります。
しかし、症状が軽く見える日でも、
- 「またどもるかもしれない」という不安
- 話すことへの緊張
- 言葉を選びながら話す負担
を感じている人は少なくありません。
外からはわかりにくくても、本人の中では大きな努力をしていることがあります。
周囲に理解してほしいこと
吃音が日によって変わることを知らないと、
- 「今日は普通に話せるじゃない」
- 「昨日できたのだから今日もできるでしょ」
と言われることがあります。
こうした言葉は、本人にとって大きなプレッシャーになることがあります。
吃音には波があることを理解し、その日の話し方だけで判断しないことが大切です。
言語聴覚士も複数回評価することがある
言語聴覚士は、吃音を評価するとき、一回だけの会話で判断することはほとんどありません。
必要に応じて、
- 複数回の面接
- 家庭や学校での様子
- 保護者からの聞き取り
なども参考にしながら、総合的に状態を把握します。
これは、吃音が日や場面によって変化することを考慮しているためです。
まとめ
吃音は日によって症状が変わることが珍しくありません。
緊張や疲労、話す場面などさまざまな要因によって、話しやすい日と話しにくい日があります。
また、症状が軽く見える日でも、本人は大きな努力をしていることがあります。
その日の話し方だけで判断せず、吃音には波があることを理解し、安心して話せる環境をつくることが大切です。

