吃音とは?わかりやすく解説
吃音とは
吃音とは、話したい言葉がスムーズに出にくくなる話し方の障害です。「どもり」と呼ばれることもあります。
話し始めるときや言葉の途中で、
- 「あ、あ、ありがとう」のように音を繰り返す
- 「ーーーありがとう」のように音を引き伸ばす
- 声が出ずに詰まってしまう
といった症状がみられます。
これらは本人の努力不足や緊張だけが原因ではなく、脳の働きや遺伝的要因、発達など複数の要因が関係していると考えられています。
吃音の3つの代表的な症状
吃音には主に次の3つの症状があります。
1. 音や言葉を繰り返す
同じ音や音節を何度も繰り返します。
例
- 「ぼ、ぼ、ぼくは…」
- 「き、きょうは…」
幼児期によくみられる症状です。
2. 音を引き伸ばす
言葉の最初の音を長く伸ばしてしまいます。
例
- 「さーーーーかな」
- 「おーーーーはよう」
本人は止めようとしても、思うように止められません。
3. 言葉が詰まる(難発)
話そうとしているのに声が出ず、一瞬止まってしまいます。
例
- 「・・・・・・こんにちは」
- 「・・・・・・ありがとう」
話そうと力が入ることで、顔や首、体に余分な力が入ることもあります。
吃音は子どもだけではありません
吃音は幼児期(2〜5歳頃)に始まることが多いですが、大人になっても続く人もいます。
また、脳卒中や頭部外傷などが原因となって、大人になってから吃音のような症状が現れることもあります。
年齢によって悩みは異なります。
- 子ども:友達との会話や学校生活
- 中高生:発表や進学への不安
- 大人:仕事や電話、接客、人間関係
そのため、年齢に応じた支援が大切になります。
吃音は珍しい障害ではありません
幼児では約5〜8%が一時的に吃音を経験するといわれています。
その多くは自然に改善しますが、一部は学童期以降も続きます。
成人では約1%程度の人に吃音があると報告されています。
決して珍しい障害ではなく、身近なコミュニケーション障害の一つです。
原因は一つではない
以前は、
- 育て方が悪い
- 緊張しやすい性格
- 親の接し方
などが原因と考えられていた時代もありました。
しかし現在では、そのような考え方は否定されています。
現在は、
- 脳の言語ネットワークの働き
- 遺伝的要因
- 発達
- 環境要因
など、複数の要因が組み合わさって起こると考えられています。
吃音は治るの?
幼児期に始まった吃音は、成長とともに自然に改善することがあります。
一方で、症状が続く場合でも、言語聴覚士による支援や適切な環境づくりによって、
- 話しやすくなる
- 吃音とうまく付き合えるようになる
- 学校や仕事での困りごとが減る
など、生活の質を向上させることが期待できます。
「完全になくすこと」だけではなく、「安心して話せる生活を送ること」も大切な目標です。
まとめ
吃音は、話し方のリズムが乱れ、言葉がスムーズに出にくくなる障害です。
症状には「繰り返し」「引き伸ばし」「詰まり」があり、本人の努力不足や性格が原因ではありません。
正しい知識を持ち、必要に応じて専門家の支援を受けることで、学校や仕事、日常生活での困りごとを減らすことができます。
まずは吃音について正しく理解することが、本人や家族にとって大切な第一歩となります。

