言葉の発達の遅れと性格は関係する?
はじめに
「うちの子は恥ずかしがり屋だから話さないだけでしょうか?」
「慎重な性格なので、言葉が遅いのだと思います。」
子どもの言葉の発達について相談を受けると、このような声をよく耳にします。
確かに、子どもの性格は話し方やコミュニケーションの仕方に影響することがあります。
しかし、性格だけで言葉の発達の遅れを説明できるわけではありません。
この記事では、言葉の発達と性格の関係について、正しく理解しておきたいポイントを解説します。
性格は話し方に影響することがある
子どもには一人ひとり個性があります。
例えば、
- 慎重な子
- 人見知りな子
- 活発な子
- マイペースな子
など、性格はさまざまです。
慎重な子どもは、「ちゃんと言える自信がついてから話したい。」
という傾向があり、理解していても言葉として表現するまでに時間がかかることがあります。
一方で、活発な子どもは、多少言い間違えても積極的に話すことが多くあります。
「話さない」と「話せない」は違う
ここで大切なのは、「話さない」のか、「話せない」のかを区別することです。
例えば、家庭ではよく話すのに、
- 初めて会う人
- 保育園や幼稚園
- 大勢の前
ではほとんど話さない子どももいます。
このような場合は、緊張や性格が影響している可能性があります。
一方で、どの場面でも言葉がほとんど出ない場合は、性格だけでは説明できないことがあります。
性格だけで「様子を見る」のは注意
「恥ずかしがり屋だから。」「男の子だから。」「そのうち話すでしょう。」と言われて様子を見ることがあります。
もちろん、実際に少し遅れて話し始める子どももいます。
しかし、
- 言葉の理解も遅れている
- 指さしが少ない
- コミュニケーションが少ない
などがある場合は、性格だけが理由とは限りません。
性格という言葉だけで判断せず、お子さん全体の発達を見ることが大切です。
コミュニケーションの様子を見てみよう
言葉が少なくても、
- 家族と目を合わせる
- 指さしをする
- ジェスチャーを使う
- 人と遊ぶことを楽しむ
- 大人の話を理解している
などが見られる場合は、コミュニケーションの土台が育っていることがあります。
一方で、
- 人とのやり取りが少ない
- 言葉の理解も難しい
- 名前を呼んでも反応が少ない
などがある場合は、一度相談することをおすすめします。
性格は変えなくてよい
「もっと積極的になってほしい。」「人前でも話せるようになってほしい。」と感じる保護者もいます。
しかし、慎重だったり、人見知りだったりすることは、その子の個性です。
無理に話させようとすると、かえって話すことへの自信を失ってしまうことがあります。
大切なのは、安心して話せる環境をつくることです。
家庭でできる関わり方
性格に関係なく、言葉を育てるためには、
- 子どもの話を最後まで聞く
- 無理に話させない
- 話せたときはしっかり褒める
- 一緒に遊びながら会話を楽しむ
- 子どものペースを尊重する
ことが大切です。
安心できる環境では、子どもは少しずつ自分の気持ちを表現できるようになります。
相談したほうがよい場合
次のような場合は、一度専門家へ相談すると安心です。
- 年齢に比べて言葉が極端に少ない
- 言葉の理解にも遅れがある
- コミュニケーション全体が少ない
- 発達の変化があまり見られない
- 保護者が強い不安を感じている
相談した結果、「性格によるものですね」と分かれば安心できますし、必要な支援が見つかることもあります。
まとめ
性格は、
- 話し始めるタイミング
- 人前で話す様子
- 会話の積極性
などに影響することがあります。
しかし、言葉の発達の遅れを性格だけで説明することはできません。
言葉だけでなく、
- 理解する力
- 指さしやジェスチャー
- 人とのコミュニケーション
- 発達の変化
などを総合的に見て判断することが大切です。
お子さん一人ひとりの個性を大切にしながら、不安があるときは一人で悩まず、言語聴覚士などの専門家に相談してみましょう。

